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2011年5月25日 (水)

へら紙

こんばんは玉木覚です

今日は表装作業に使う脇役的な存在ですが、無くては困る『へら紙』を紹介します今回の記事はマニアックな内容なので、先に『へら』の記事をご覧になった方が話がわかりやすいかもしれません

では、本題へと移ります『へら紙』とは2011年5月19日の『へら』の記事内に登場したアレです。

3_2 ←右下にある紙が『へら紙』

6 ←へら紙

『へら紙』は、仮張りで乾燥させた物をへらを使って仮張りから剥がすときに、へらを突き刺す取っ掛かりを作るための紙です。

(通常、裏打ちした紙や布は、「仮張り」と呼ばれる板に張り付けて乾燥させます。「仮張り」に関しては2011年3月15日のブログ記事をご覧ください。⇒「仮張り」の記事はこちら

このように『へら紙』がある部分にへらを突き刺してから、へらを仮張りに沿って滑らせるようにして仮張りから剥がしていきます。

5_2 ←へらを仮張りに沿って滑らせるようにして仮張りから剥がしていきます。

「へら」と「仮張り」のブログ記事をご覧になった方はお気付きかと思いますが、仮張りに張り付けて乾燥させるのものは、その上下左右の四方の端(約1 cm)に糊を付けて仮張りに張り付けて乾燥させています。このような状態ですと上下左右の四方がビッチリと仮張りにくっついている状態ですので、へらを差し込むための取っ掛かりがありません

そこで、糊の付いている四方のどこか一箇所に『へら紙』を入れておきます。すると、『へら紙』を入れた部分だけは、仮張りと仮張りに張り付けるものが糊でくっつくことを防ぐことができます。ですので、この糊でくっついていない部分に、へらを差し込みます。そして、仮張りで乾燥させている物を仮張りから剥がしていきます。(別の表現をすると、『へら紙』を入れることによって、へらを差し込むための隙間ができるわけです。)

このような役割を持っている『へら紙』ですが、こんな姿をしています

1 ←へら紙

2 ←へら紙

3 ←へら紙

上の3つの写真は、どれも『へら紙』です。3つとも紙ですが質感は異なります。『へら紙』は仮張りと糊が直接接しないように出来ればその役割を果たせます。ですので、『へら紙』専用の紙があるわけではありません。『へら紙』には糊を遮断できる程度の厚みがある紙を使っています。私は裏打ち紙の切れ端を四角く切って使っています。

4 ←裏打ち紙(和紙)

5 ←裏打ち紙の余り(洋紙)

上の2枚の写真は裏打ち紙です。これらの紙の切れ端を四角く切ると、『へら紙』が出来上がります。地味な存在ですが、無いと困るので時間のあるときに作り溜めておくようにしています

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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