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2011年6月28日 (火)

真の三体

こんばんは玉木覚です

先日は掛軸の形式をちょこっと紹介しました。内容を振り返っておきますね

掛軸の大きな分類

①(広義の意味の)大和仕立

②文人仕立

③デザイン表具(創作表具、造形表具)

これからしばらくはこれらの3つの中でも、『①(広義の意味の)大和仕立』について簡単に紹介いたします。『①(広義の意味の)大和仕立』には『真』、『行』、『草』という分類が存在します。そして、【『真』の仕立は「仏表具」】、【『行』の仕立は「大和表具」】、【『草』の仕立は「茶掛」】に相当することを紹介しました。

*:『草』の仕立は「茶掛」に相当する、と書きましたが、厳密には茶掛は茶の湯にふさわしい掛物の総称です。一般的には【『草』の仕立=「茶掛」】と考えてなんら差し支えありません。

今日は『真』、『行』、『草』の中から『真』の掛軸についてお話します。『真』の掛軸は、いわゆる「仏表具」です。お寺の本堂に掛かっている掛軸、仏教徒の方が法事のときに掛ける「南無阿弥陀仏」を書かれた掛軸、観音様が描かれている掛軸、と言えばイメージが湧くでしょうか。

1_2 ←仏表具の例、その1

5_2  ←仏表具の例、その2

『真』の仕立(「仏表具」)は、仏画(仏像、高僧像、祖師像、曼荼羅など)、お名号、お題目など仏教にかかわる書画の軸装に用いる様式です。『真』の仕立(「仏表具」)には、『真の真』、『真の行』、『真の草』の三体(真の三体)が存在します。『真の真』、『真の行』、『真の草』とは掛軸の形式を表していまして、一般的には、、『真の真』が最も格上、その次に『真の行』が来て一番下は『真の草』といわれています(ただし、宗派によってはこの限りではありません。)。

『真の真』、『真の行』、『真の草』は、作品によって使い分けられることが多いです。このお話は、『真の真』、『真の行』、『真の草』の各項目でそれぞれいたします。(このブログでひとつひとつの形式を紹介します。)

『真』仕立の掛軸の特徴を紹介します。

●天地が中縁を囲む総縁(そうべり)を伴うのが特徴で、このときの中縁(ちゅうべり)は細柱にします。

●中縁の外側と内側に筋を入れます(入れないバージョンも存在しますが、筋を入れることが多いです)。

●『真』の仕立のみ一般に、八双の両端を包み込んでかざる『八双金具(はっそうかなぐ)』をつけます。

『真』仕立の掛軸は、本来は鑑賞用ではなく礼拝や儀式のためのものといわれています。したがって、荘厳を施すことから重厚さがこの様式の特徴です。

今日の最後に真の三体の見た目を紹介します。

『真の真』、『真の行』、『真の草』を見た目でいえば、一文字の部分が一文字廻⇒一文字⇒一文字なしとなっています。

下の図では筋をカラシ色とピンク色で表現していますが、これは見やすくするためにこの色で表現しています。実際には宗派によって筋の色はいろいろと使い分けられます

1_3  ←真の真

2_2  ←真の行

3_2 ←真の草

次回は『真の真』についてお話をしますお楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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