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2011年7月 2日 (土)

真の行(掛軸)

こんばんは玉木覚です

ここ数日は掛軸の『真』仕立についてお話をしています。

今日は『真』仕立の中の『真の行(しんのぎょう)』について紹介します『真の行』とは、『真の真』、『真の行』、『真の草』の三体(真の三体)の中で、『真の真』の次に格の高い様式とされています。

『真の行』の見た目ですが、『真の真』のように『一文字廻』が付いていません。その代わりに普通の『一文字』(『上一文字』と『下一文字』)が付いています。また、『真の行』の『風帯』は『中風帯』(中縁と同じ布を使った風帯)が取り付けられています(『真の真』の場合は『一文字風帯』でしたね)。

『真の行』に仕立てられる作品は、お名号、お題目、集印などが多いです。しかし、このことは、「『真の行』に仕立てられる作品は、お名号、お題目、集印などが傾向として多い」という話であって、これら以外の仏教系の事柄を取り扱った作品を『真の行』に仕立てることもあります。(このあたりの話は『真の真』のときと同じような感じです。)

なお、三尊形式の三幅対で、本尊を『真の真』で仕立てるときには、脇侍(きょうじ)を『真の行』で仕立てるのが普通とされています

*:本尊は三尊(あるいは五尊)の中心を指し、格式の上では最高位。左右に侍立するのを脇侍(きょうじ)を呼び、あわせて三尊(あるいは五尊)といいます。また、本尊は中尊とも呼ばれ、仏教系本紙(作品)以外でも、単に奇数で構成される対幅の中央を指すことがあります。

では、『真の行』仕立の掛軸の模式図です。

2 ←「真の行」の掛軸の模式図

模式図で注目していただきたい部分は、一文字が上と下に分かれており、『一文字廻』になっていないことです。『中縁』の内側と外側にある『筋』は、付いていることが多いですが、付いていないバージョンもあります。

最後に『真の行』仕立の掛軸を紹介します。

1 ←『真の行』

2_2 ←『真の行』、四国八十八箇所巡

3 ←『真の行』、西国三十三箇所巡

4 ←『真の行』、観音様

いずれの掛軸とも、一文字が作品の上下に分かれてついていることが確認できますでしょうか。

次回は、『真の草』の掛軸を紹介します。お楽しみに。

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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