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2011年7月20日 (水)

丸表具(袋表具、袋仕立)

こんばんは玉木覚です

前回は簡単に『文人仕立』についてお話をしました『文人仕立』とは、文人画や南画に使われる様式です。

文人画とは明(中国)の知識人が余技的に描いた絵画のこと、南画とは簡単に言うと文人画の日本バージョンのことでした

そして、『文人仕立』の様式には、次の三つがあります

『丸表具(袋表具、袋仕立)』、『二段文人仕立』、『唐表具(とうひょうぐ)』

そして、『文人仕立』の補助様式(バリエーション)として『明朝(みんちょう)』があります。

今日は、『文人仕立』の三つの様式のうちの『丸表具(袋表具、袋仕立)』を紹介します。『丸表具(袋表具、袋仕立)』は、、『文人仕立』の三つの様式うちで代表的なものです。

では、『丸表具(袋表具、袋仕立)』の模式図を見てみましょう

13_3  14_2  

『丸表具(袋表具、袋仕立)』は、『真』仕立の『中廻』と『風帯』が無い形です(『真』仕立へ)。ですので、作品のまわりに筋を入れます(筋を入れないバージョンもあります)。『一文字』を付けた場合は、『一文字』を含めた作品のまわりに筋を入れます。

ところで、垂直縁を『柱』といい、水平縁を『上下』もしくは『天地』と呼びます。また、『柱』と『上下』をあわせて総地廻(そうじまわし)と呼びます。

さて、『丸表具(袋表具、袋仕立)』には、『一文字』のあるものやないもの、『一文字廻』のあるものや『筋』を付けないもの、またこれらをミックスしたものなど多様なバリエーションが存在します。あとあとの記事で紹介しますが、『明朝』をつけたものは『明朝仕立』と名付けられています(後日をお楽しみに)。

『丸表具(袋表具、袋仕立)』の用途ですが、南画・文人画などにおける松竹梅、蓬莱山、双鶴、龍虎、観音、般若心経、道釈人物、などの文人画でも宗教的な主題を持つ和漢折衷様の作品に向いているといわれています。なお、般若心経は文人物ではありませんが、隷書など中国風書体で書かれたものを指しています。とはいっても、このことは絶対的なものではありませんので、これ以外の作品にも『丸表具(袋表具、袋仕立)』が使われることはあります。

:道教や仏教に関係のある人物。

では、最後に『丸表具(袋表具、袋仕立)』の写真を紹介します。『丸表具(袋表具、袋仕立)』は先ほど申しましたように多様なバリエーションがありますので、今回は『筋なし+一文字あり』、『筋あり+一文字あり』、『筋なし+一文字廻あり』のものを紹介します。

●『筋なし+一文字あり』の例

1  ←『筋なし+一文字あり』の例① 2_2 ←①の拡大

3 ←『筋なし+一文字あり』の例② 4 ←②の拡大

Image15 ←『筋なし+一文字あり』の例③

●『筋あり+一文字あり』の例

5 ←『筋あり+一文字あり』の例① 6 ←①の拡大

7 ←『筋あり+一文字あり』の例② 8 ←②の拡大

●『筋なし+一文字廻あり』の例

9 ←『筋なし+一文字廻あり』の例① 10 ←①の拡大

11_2 ←←『筋なし+一文字廻あり』の例② 12 ←②の拡大

次回は『文人仕立』の様式のうちの『二段文人仕立』のお話をします

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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