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2011年11月 7日 (月)

表展作品のメイキング⑫ <作品の裏打ち(肌裏)>

こんばんは玉木覚です

前回は布の裏打ち(肌裏)の様子を紹介しました

今回は、作品の裏打ち(肌裏)について紹介します。

注:掛軸が完成するまでに裏打ちは合計で3回おこなわれます。一回目の裏打ちを『肌裏』、二回目の裏打ちを『増裏』、三回目の裏打ちを『総裏』と呼びます。こちらに簡単に紹介しています。よろしければご覧ください。⇒「掛軸の作成工程」

では、作品の裏打ち(肌裏)に使う道具を紹介します。青色の文字をクリックすると、各道具の記事をご覧になれます。

●裏打ちされるもの(作品)
●裏打ち紙
●敷き紙
●糊
シュロ刷毛(こわなぜ)糊刷毛打ち刷毛(今回は使いません)
スプレー
へら紙
仮張り
ものさし

8  ←裏打ち(肌裏)に使う道具

1  ←作品の後ろにある茶色い紙が敷き紙です。

作品の裏打ちでは敷き紙を使いました。これは布を裏打ち(肌裏)したときには使っていません。作品に裏打ち(肌裏)をするとき、敷き紙は作業台と作品の表側(絵を描いている方)の間に敷きます。つまり、作業台の上に敷き紙を置いて、その上に作品の表側を敷き紙側にくるようにしてセットします。要するに、作業台と裏向けに置いた作品の間に敷き紙を挟んだ状態です。この状態で裏打ち(肌裏)をします。敷き紙を使うことで、作品がにじむことを防ぎます。

では、早速裏打ち(肌裏)に入ります。

<作品の裏打ち>

①敷き紙にスプレーで水分を与えて、シュロ刷毛で展ばします。

4  ←水分を与えた敷き紙をシュロ刷毛で展ばしているところ。

②敷き紙の上に作品を裏向けに置いて、スプレーで水分を与えます。

5  ←作品にスプレーで水分を与えているところ。

③水分を与えた作品をシュロ刷毛できれいに展ばします。

6  ←水分を与えた作品をシュロ刷毛できれいに展ばしているところ。

④糊をつけた裏打ち紙を展ばした作品(正確には作品の裏側)の上に置いて、シュロ刷毛で撫でます。

2  ←シュロ刷毛で撫でているところ。

⑤仮張りに掛けて、十分に乾燥させます。

3 ←仮張りの一番下に、裏打ち(肌裏)した作品が掛かっています。

裏打ちした作品は仮張りに掛けた状態で十分に乾燥させます。

作品の裏打ち(肌裏)をするときに注意することがいくつかあるのですが、特に注意することは作品にシワを残さないことと、作品をにじませないことです。これらをやってしまうと非常に目だって見栄えが悪くなります(裏打ちの失敗です)。これらは、作品を傷付けたことと同等の意味を持つかもしれません。

さて、作品の裏打ち(肌裏)が完了しました。

次回は仮張りから肌裏をした布や作品を剥がして、増裏という裏打ちをします。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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