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2011年11月11日 (金)

表展作品のメイキング⑯ <デザインの確認、その2>

こんばんは玉木覚です

前回に続きまして今回もデザインの確認をします

前回は掛軸の幅・柱の幅・天地の布の長さ・表具布を組み合わせる位置、などの細かなデータをメモにとる作業をしました(それぞれの数値については割愛いたします。)。

今回の記事では、筋1、筋2、および今回のデザインである表具布を継ぐ部分の筋(金襴、筋3)の太さを決めます。

5_2  ←筋1、筋2、筋3

筋1と筋2の太さですが、これは二つとも5厘(約1.5 mm)にしました。実際に、表具布・作品・筋の布を組み合わせて筋の布の太さをいろいろ変えてみたのですが、5厘がいちばんしっくり来ました。

5  ←作品の左側にある薄いベージュの布が筋1と筋2に使う布です。(この写真では筋1の太さしか見ていませんが、これと同様に表具布と筋の布を組み合わせて筋2の太さを決めました。)

では、今回のデザインである筋3(金襴)についてみてみます。

<筋3(金襴)の太さの決定について>

①.まずは筋3の材料である金襴を筋として使えるようにカットします。

6  ←写真1.金襴を筋として使えるようにカットしたところ。

②.次に、筋3を入れる部分の表具布を用意します。写真2では、掛軸下部の斜めに筋が入っている部分を例として載せています。

2  ←写真2.二種類の表具布

③.準備した表具布に筋(金襴)を組み合わせます。このときに筋の太さをいろいろと変えてみます。写真3では筋(金襴)の太さを3厘(約0.9 mm)と5厘(約1.5 mm)にしたところです。

3  ←写真3-1.筋(金襴)の太さを3厘(約0.9 mm)

4  ←写真3-2.筋(金襴)の太さを5厘(約1.5 mm)

3厘と5厘の差が写真で伝わりますでしょうか。写真ではあまり差が無いように見えますが、実物はもっと差が分かりやすかったです。写真では掛軸下部の筋の太さを確認しているところしか載せていませんが、実際には掛軸の意匠に使う全ての材料(二つの表具布、筋1、筋2、作品、軸先)を組み合わせて筋3の太さを決めました。

最終的に筋3の太さは3厘(約0.9 mm)に決定しました。これは、筋1と筋2が5厘(約1.5 mm)なのに対して、筋3も5厘(約1.5 mm)にするとモッサリというかヤボッたい印象を受けたからです。私の筋3に対するイメージは、表具布の継ぎ目にほんの少しで良いのでキラリとしたアクセントをつけることでした。今回の掛軸に使う表具布と軸先はモノトーン系ですので、金襴がアクセントになるのではないかと思ったわけです。

ということで、次に筋の太さをまとめました。

●筋1 ⇒ 太さ5厘(約1.5 mm)。薄いベージュの布を使用。

●筋2 ⇒ 太さ5厘(約1.5 mm)。薄いベージュの布を使用。

●筋3 ⇒ 太さ3厘(約0.9 mm)。金襴を使用。

次回からは付廻しの工程に入ります。

おたのしみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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