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2011年12月10日 (土)

表展作品のメイキング30 <八双の準備>

こんばんは玉木覚です

今日は八双の準備を紹介します

八双は、掛軸の上端にある木の棒です。掛軸の全体像でいいますと、八双はこの部分です(図1)。八双には掛緒を結いつけるための金具(座金と鐶)を取り付けますので、掛軸には無くてはならない大切なものです。

八双は掛軸の内部に包まれる形で存在しますので、掛軸の表から八双そのものの木を見ることはできません。(ちなみに、八双を掛軸の内部に取り付けるために、総裏の工程で『袋』を取り付けました。)

10_2  ←図1 掛軸の全体像

では、八双の準備に入りましょう。

八双用の材木がありますので、八双はこれを必要な長さだけカットして使います。普通は、掛軸の幅よりも数厘長くカットして、八双として使います。

写真1は掛軸の幅を測っているところです。

1_2  ←写真1 掛軸の幅を測っているところ

次に八双用の材木を準備します。八双用の材木は半月型の棒です(写真2、写真3)。八双用の材木は、反りやネジレのできるだけ少ないものを使います。この材木を、写真1で測った長さ(掛軸の幅)よりも数厘だけ長くしてカットします。

2_2  ←写真2 八双用の材木(下はものさし)

3_2  ←写真3 八双用の材料(半月型をしています。)

八双用の材木からノコギリで八双を切り出すわけですが、このまま八双として使えるのではありません。八双の両端には、「和紙」と「上巻き(絹)」で一手間加えます(写真4)。

4_3  ←写真4 「和紙」と「上巻き(絹)」

八双の両端には「上巻き(絹)」で化粧を施します。このときに「和紙」は木の茶色が透けないように、透け止めとして使います。(「上巻き(絹)」はそんなに厚みが無いので、透け止めを入れずに直接八双の木に貼り付けると、下地(木)が透けて見えることがあります。)

まずは八双の端に「和紙」を貼り付けます。これが下地(木の茶色)の透け止めになります(写真5)。

5_3  ←写真5 八双の端に「和紙」を貼ったところ

続いて、この上に「上巻き(絹)」を貼り付けます(写真6)。

6_2  ←写真6 「上巻き(絹)」を貼り付けたところ

このままでは収まりが悪いので、端から数ミリを残して余分なところをカットします(写真7)。

7_2  ←写真7 余分をカットしたところ

これで片方の化粧が完成しました。もう片方も同じようにして化粧します。完成するとこのようになります(写真8、ここには軸木も写っていますが気にしないでください)。

8_2  ←写真8 完成した八双(八双は下側。上は軸木とものさし。)

次回は「軸木」の準備を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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