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2011年12月12日 (月)

表展作品のメイキング32 <裏擦り>

こんばんは玉木覚です

前回までの記事で、八双と軸木の準備が完了しました。

今日は、総裏後に仮張りに掛けてしっかりと乾燥させた掛軸を仮張りから外して、『裏擦り(うらずり)』という作業をします。

『裏擦り』は、掛軸の裏面を数珠で撫でる工程です。『裏擦り』は、掛軸を柔らかくするために行います。

また、『裏擦り』をするときに『イボタ蠟*1』という蠟(一種のワックス)を掛軸の裏面につけます。『イボタ蠟』を付けることで、掛軸裏面に艶出しといった装飾を付与したり、掛軸を巻き仕舞うときに滑らかに巻きやすくするというように動作性を向上させます。

*1:『イボタ蠟』とは、イボタカイガラムシ(イボタロウムシ)が作る蠟分を原料として作られます。

では、仮張りから掛軸を剥がすところから見てみましょう(写真1、写真2、写真3)。

1  ←写真1 仮張りで掛軸をしっかりと乾燥させたところ

2  ←写真2 仮張りから掛軸を剥がしているところ

3  ←写真3 仮張りから掛軸を剥がしたところ

さて、ここからは写真3に写っている掛軸を作業台の上に裏向きに置いて作業を進めます。

まずは、『イボタ蠟』の登場です(写真4)。

4  ←写真4 イボタ蠟

この『イボタ蠟』を掛軸の裏面に滑らせて塗ります(写真5)。

5  ←写真5 『イボタ蠟』を塗っているところ

次に『裏擦り』に入ります。『裏擦り』は数珠を使います(写真6)。 

6  ←写真6 『裏擦り』に使う数珠

この数珠を掌で包むように保持して、掛軸の裏面を撫でます(写真7)。

7  ←写真7 『裏擦り』をしているところ

これで『裏擦り』が完了しました。

次回は『耳すき』という工程を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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