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2011年12月17日 (土)

表展作品のメイキング34 <八双付けと軸木付け>

こんばんは玉木覚です

前回で『耳すき』が完了しました。ここまできたら、掛軸の完成はあと少しです。どうぞ、気を長くしてもう少しお付き合いください

今日は『2011年12月10日 (土) 表展作品のメイキング30 <八双の準備>』と『2011年12月11日 (日) 表展作品のメイキング31 <軸木の準備>』で準備した八双と軸木を、掛軸に取り付けます。

八双は掛軸の上端にある木の棒です。一方、軸木は掛軸の下端にある木の棒です。掛軸の全体像(図1)でご確認ください。

10  ←図1 掛軸の全体像(裏面)

まずは、今回取り付ける八双と軸木を確認しておきましょう(写真1)。

11   ←写真1 八双と軸木

では、八双を取り付ける様子を紹介します。八双は、総裏の工程で掛軸の上部の中に付けた『袋』と呼ばれる部分に取り付けます。(『袋』は総裏の工程を経ることによって、掛軸の内部に埋め込まれます。詳しくは『2011年12月 9日 (金) 表展作品のメイキング29 <総裏>』の記事をご覧ください。)

八双を手元に準備したら、掛軸の『袋』にセットします。

ところで、『袋』は八双を取り付けるためのもの(掛軸上端内部に存在)と、軸木を取り付けるためのもの(掛軸下端内部に存在)の二つが取り付けられています。今は八双を取り付けるので、八双を取り付けるための『袋』(掛軸上端内部に存在)の方に八双をセットします(写真2)。

5  ←写真2 八双を取り付けるための『袋』(掛軸上端内部に存在)に八双をセットしたところ

このときに、掛軸の両端から均等に2厘ぐらい八双が出るようにセットします(写真3、写真4)。

6  ←写真3 掛軸よりも八双が出ている様子

7  ←写真4 掛軸よりも八双が出ている様子

しっかりと八双をセットしたら、掛軸の表具布と掛軸の裏地(上巻き)で八双を包んで、糊でしっかりと固定します。写真5は八双の取り付けが完了した直後です。

8_2  ←写真5 八双を取り付けたところ

引き続きまして、軸木を取り付ける様子を紹介します。軸木を取り付ける要領は、八双のときと似ています。

まずは、軸木を取り付けるための『袋』を確認します(写真6)。(今回は軸木を取り付けるので、軸木を取り付けるための『袋』(掛軸下端内部に存在)を確認します。八双の場合でも軸木と同様に『袋』の確認をしていますが、上の紹介では割愛しています。)

1  ←写真6 軸木を取り付けるための『袋』

写真6では余分な裏打ち紙が付いていますので、これをカットしたあと、『袋』に軸木をセットします。このとき、掛軸からの軸先の出具合が同じになるように気をつけます(片方の軸先が出過ぎていたら、反対側の軸先はへっこむことになるので、見栄えが悪くなります。)。

そして、八双のときと同様に、掛軸の表具布と掛軸の裏地(上巻き)で包んで、糊でしっかりと固定します。写真7、写真8、写真9は軸木を取り付けたあとです。

2  ←写真7 軸木を取り付けたところ

3  ←写真8 軸木を取り付けたところ

4  ←写真9 軸木を取り付けたところ

これで、掛軸に八双と軸木を取り付けることができました。

次回は八双に座金と鐶を取り付けます(写真10)。

1_2   ←写真10 座金(上)と鐶(下)

お楽しみに

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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