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2011年12月18日 (日)

表展作品のメイキング35 <座金と鐶の取り付け>

こんばんは玉木覚です

前回で八双と軸木の取り付けが完了しました。八双と軸木を取り付けると、見た目はほとんど掛軸です。しかし、この状態ではまだ紐を取り付けていませんので、掛軸を掛けることができません。(紐は掛軸に直接取り付けるのではなく、鐶(かん)と呼ばれる金具を掛軸に取り付けて、ここに紐を結いつけます。図1をご覧ください。)

10_2  ←図1 掛軸の全体像(裏面)

今日は掛軸に紐を結いつけるための部材を取り付けます。それが座金と鐶(かん)です。実際の掛軸で見てみると、写真1の矢印の先に座金と鐶が付いています。

10  ←写真1 矢印の先にあるのが座金と鐶

そして、こちらが座金と鐶です(写真2)。

1  ←写真2 座金(上)と鐶(下)

正確には、座金と鐶を掛軸の八双に取り付けたあと、鐶の丸い部分に紐を結いつけます。座金と鐶には数種類の形や色があります(写真3、写真4、写真5)。今回の掛軸には写真2のものが一番シックリきましたので、写真2の座金と鐶を使いました。

2  ←写真3 座金(上)と鐶(下)

3  ←写真4 座金(上)と鐶(下)

4  ←写真5 座金(上)と鐶(下)

では、座金と鐶を取り付ける様子を紹介します。

まず、座金と鐶を取り付ける位置を決めます。位置が決まったら、キリで八双に穴を開けます(写真6)。(キリで穴を開けることで、鐶を八双に打ち込みやすくなります。)

5  ←写真6 キリで八双に穴を開けているところ

キリで穴あけが完了したら、穴を開けた場所に座金をセットして、鐶を穴に差し込みます。このときに金槌で鐶を叩いてしっかりと打ち込みます。しかし、金槌で鐶を叩くと鐶の穴が潰れてしまうので、金槌で鐶を叩くときには鐶の穴にポンチなどを入れて穴が潰れないようにします(写真7)。

6  ←写真7 金槌で鐶を叩いて打ち込んでいるところ

しっかりと鐶を打ち込んだら、取り付けは完了です(写真8)。

7  ←写真8 座金と鐶を取り付けたところ

座金と鐶はひとつの掛軸に二箇所取り付けます。よって、今までと同じようにして、もうひとつの座金と鐶を八双に取り付けます。写真9は座金と鐶を二箇所に取り付け終わったところです。

8  ←写真9 座金と鐶を二箇所に取り付け終わったところ(矢印の先が座金と鐶)

これで、座金と鐶の取り付けが終わりました。

次回は鐶に紐(掛緒)を取り付けます。

お楽しみに

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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