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2012年1月28日 (土)

裏打ちの紙②

こんばんは玉木覚です

今日は裏打ちに使う紙の記事の続きです。

今日の記事では、「薄口」や「中肉」という言葉について触れてみます。「薄口」や「中肉」という言葉は、写真1の紙の束ごとに記載されています(「極薄」という言葉も見えます)。

1_2  ←写真1 紙の束ごとに、「極薄」、「薄口」、「中肉」という言葉が書いてあります(見にくくてすみません)。

これらの言葉は、紙の厚みを示しています。つまり、「極薄」が一番薄くて、次に「薄口」が二番目に薄く、「中肉」は三番目に薄い(違う表現をすると、「中肉」はこの三種類の中では最も分厚い紙ということです。)ということになります。そして、写真には載せていませんが、「中肉」よりも分厚い紙として、「厚口(あつくち)」と呼ばれるものがあります。

では、これらの紙を個々に見てみましょう。

まずは、「極薄」の紙です(写真2、写真3)。この紙は触った感じも非常にぺらぺらしていて、とても薄いです。写真ではグリーンのマットが透けて見えています。

また、紙が薄いので、裏打ちをするときに糊を付けると、とても破れやすくなります。

2  ←写真2 「極薄」の紙

3  ←写真3 「極薄」の紙のアップ

次に「薄口」の紙です。この紙も触ってみると確かに薄いと感じますが、「極薄」よりは多少厚くてしっかりしています。「極薄」よりもグリーンのマットの透け具合が少なくなっています。

裏打ちのときに糊を付けても「極薄」よりは破れにくくて扱いやすいです。

メイキング記事で紹介した掛軸の肌裏には、この紙を使いました。

4  ←写真4 「薄口」の紙

5  ←写真5 「薄口」の紙のアップ

最後に「中肉」の紙です。この紙は、「薄口」よりも厚みがあり、しっかりしています。触ってみても、薄いという印象はあまり感じません。グリーンのマットの透け具合は「薄口」よりも透けにくくなっていますが、写真では分かりにくいです。

紙自体に厚みがありしっかりしているので、裏打ちのときに糊を付けても扱いやすいです。

6_2  ←写真6 「中肉」の紙

7  ←写真7 「中肉」の紙のアップ

「極薄」、「薄口」、「中肉」の紙を並べて写真を撮ってみました(写真8:写真左から順に「極薄」、「薄口」、「中肉」)。

「薄口」と「中肉」の違いは分かりにくいですが、「極薄」は何となくグリーンのマットの透け具合が他の二つよりもよく透けているのが分かりますでしょうか。

8  ←写真8 左から順に「極薄」、「薄口」、「中肉」

今回写真に撮った紙は、掛軸の肌裏に使われる紙ですが、「極薄」・「薄口」・「中肉」・「厚口」という言葉は他の紙(例えば、増裏に使われる紙)にも使われます。

次回は、肌裏に使われる紙と増裏に使われる紙の違いについて簡単に紹介します。

お楽しみに~

<おまけ>

今回紹介した紙は、『和紙』です。私たちの身近にある紙(本の紙、コピー用紙など)とは、見た目・手触り・風合いが全く異なっています。写真9にコピー用紙を載せてみましたので、よかったら上述の『和紙』とどのように違うのか見比べてみてください。

1_3  ←写真9 コピー用紙

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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