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2012年1月10日 (火)

メイキング記事のまとめ⑦「八双の準備~耳すき」

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事のまとめをお送りします。

前回の記事では「総裏の準備~仮張り」の工程までまとめてみました。

(前回のまとめの記事⇒『2012年1月 6日 (金) メイキング記事のまとめ⑥「総裏の準備~仮張り」』

今日は「八双の準備~耳すき」の工程を追いかけてみましょう。(作業工程の番号は、作業の順に通し番号になっています。)

18.八双の準備

八双は、掛軸の上端にある木の棒です(図1)。

10_2  ←図1 掛軸の全体図

八双を作る為には、八双を取り付ける部分の掛軸の幅を測ります(写真1)。

1  ←写真1 八双を取り付ける部分の掛軸の幅を測定しているところ

写真1で測定した掛軸の幅よりも数厘だけ長い長さで八双用の材木をカットします。

3_2  ←写真2 八双用の材木

八双用の材木をカットしたら、その両端に和紙と上巻き(絹)を貼ります。このとき、和紙を先に貼ってから上巻き(絹)を貼ります。和紙→上巻き(絹)の順に貼ったものが、写真4です。

2  ←写真3 和紙と上巻き(絹)

3  ←写真4 八双用の材木に、和紙→上巻き(絹)の順に貼ったところ

これで、八双の準備ができました(写真5)。

4  ←写真5 下に写っているものが八双

19.軸木の準備

軸木は、掛軸の下端にある木の棒です(図1)。

軸木には軸木用の材木があるので、それを掛軸の幅と同じ長さでカットします。このカットしたものを軸木として使います。写真6は掛軸の幅を測っているところです。

5  ←写真6 軸木を取り付ける部分の掛軸の幅を測定しているところ

軸木用の材木をノコギリ(電動ノコギリ)で、写真6で測定した掛軸の幅にカットします。

6  ←写真7 軸木用の材木

7  ←写真8 電動ノコギリでカットしているところ

軸木用の材木をカットしたら、軸木の両端に取り付ける軸先を用意します(写真9)。

8  ←写真9 軸先

この軸先をカットした軸木用の材木の両端に取り付けます(写真10)。このとき、あらかじめ木の両端を写真10のように凸型に加工しておきます。

9  ←写真10 軸木の端と軸先の裏側

そして、軸先の穴と軸木の凸を接着剤をつけて外れないように組み合わせます(写真11)。

10  ←写真11 軸先の穴と軸木の凸を組み合わせたところ

これで軸木の準備は完了です。写真5の真ん中に写っているものが軸木です。

20.裏擦り

総裏後に仮張りに掛けてしっかりと乾燥させた掛軸を仮張りから外して、『裏擦り(うらずり)』という作業をします。『裏擦り』は、掛軸の裏面を数珠で撫でる工程です。『裏擦り』は、掛軸を柔らかくするために行います。

仮張りから掛軸を剥がして、『イボタ蠟』という蠟(一種のワックス)を掛軸の裏面に塗ったあと、数珠で『裏擦り』をします(写真12、写真13、写真14)。

11  ←写真12 しっかりと乾燥させた掛軸を仮張りから剥がしているところ

12  ←写真13 掛軸の裏面に『イボタ蠟』を塗っているところ

13  ←写真14 数珠で『裏擦り』をしているところ

これで『裏擦り』が完了です。

21.耳すき

『耳すき』は、掛軸の耳を見たときに、耳が2厘程度の幅で均一に見えるように宇陀紙(裏打ち紙)をそぎ落とす作業です。宇陀紙を耳が2厘程度見えるようにめくり上げて、そのめくり上げた宇陀紙を刃物でそぎ落とします(写真15、写真16、写真17)。

(耳は、掛軸裏面の左右両端にある部分のことです。こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年12月 2日 (金) 表展作品のメイキング25 <耳折>』

15  ←写真15 宇陀紙をめくり上げているところ

14  ←写真16 刃物でめくり上げた宇多紙をそぎ落としているところ

16  ←写真17 『耳すき』が完了した状態

これで、『耳すき』ができました。

次回は、『八双付けと軸木付け』から先の工程を追いかけます。

それでは、次回もお楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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