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2012年1月19日 (木)

メイキング記事のまとめ⑨「紐付け~掛軸の完成」

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事のまとめ(最終回)をお送りします。

前回の記事では「八双の準備~耳すき」の工程までまとめてみました。

(前回のまとめの記事→『2012年1月14日 (土) メイキング記事のまとめ⑧「八双付けと軸木付け~座金と鐶の取り付け」』

今日は「紐付け~掛軸の完成」の工程を追いかけてみましょう。(作業工程の番号は、作業の順に通し番号になっています。)

本編に入る前に、掛軸の模式図を載せておきますので、紐(掛緒、巻緒)の位置をご確認ください(図1)。

10_2  ←図1 掛軸の全体図

掛軸の紐には、掛緒と巻緒の二種類があります。掛緒と巻緒に使う紐は、異なる二種類の紐ではなく、まったく同一の紐です。しかし同一の紐であっても、紐の担う役割によって呼び分けられます。

掛緒は鐶に結いつけられ、掛軸を掛けるときに吊り金具などに引っ掛けます。つまり、掛緒を吊り金具に引っ掛けて、掛軸を掛けます。

一方、巻緒は掛軸を巻き仕舞うときに使います。掛軸はクルクルと巻いたままの状態だとキチンと仕舞う事ができません。この状態ではマズイので、巻いた掛軸を巻緒でキチンと留めることで、掛軸を巻き仕舞うことができます。

24.紐(掛緒)の取り付け

今回使う紐は、白茶色の無地のものにしました(写真1)。

2_2  ←写真1 紐(白茶色、無地)

この紐を鐶に取り付け(結い付け)ます。紐を付ける鐶は、写真2の矢印の先にあります。

8_2  ←写真2 鐶(矢印の先)

左右両方の鐶に紐を結いつけます。まずは片方です(写真3)。

3  ←写真3 鐶に紐を結いつけたところ

続いてもう片方の鐶に紐を結いつけます(写真4)。

4  ←写真4 もう片方の鐶に紐を結いつけたところ

これで左右両方の鐶に紐を結いつけることができました。このときに、結いつけた紐がピンと張るようにします(写真5)。

5  ←写真5 両方の鐶に紐を結いつけたところ

この状態では紐を切った切り口が切りっぱなしになっており、見た目が良くありません。そこで、紐の切り口をきれいに整えます。これで、掛緒の結いつけ作業は完了です。

25.紐(巻緒)の取り付け

巻緒には掛緒と同じ紐を使いました。

では、作業に入ります。

まずは、掛緒に巻緒となる紐をくぐらせて輪を作ります。この輪を掛緒の太さぎりぎりまで小さくします。そして、小さくした輪の根元を針と糸で縫います(写真6)。(注:巻緒を掛緒に縫い付けているのではありません。)

7  ←写真6 輪の根元を縫っているところ

縫う作業が完了したら、巻緒の余分な部分をカットして、その切り口を整えます(写真7)。

11  ←写真7 巻緒の余分な部分をカットして、その切り口を整えたところ

これで、巻緒の取り付けが完了しました。

掛軸を巻き仕舞うと、写真8のようになります。

12  ←写真8 掛軸を巻き仕舞ったところ

これで掛軸が完成しました(写真9)。

13  ←写真9 完成した掛軸

まとめの記事を温かくご覧くださったみなさま、ありがとうございました。

なんとなくでも掛軸を作る様子を感じていただけましたでしょうか。

メイキング記事は不定期ではありますが、ちょこちょこ書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。

<おまけ>

これからも表具に関係する記事を書いていきますので、どうぞご覧ください

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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