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2012年2月22日 (水)

色々な紙①

こんばんは玉木覚です

ここ数回の記事では、裏打ちに使われる紙を紹介してきました。

今日からは紙のネタつながりということで、表具に使われる色々な紙を紹介します。

表具で使われる紙には色々な種類がありまして、先日の記事で紹介しました裏打ちの紙(美濃紙、美須紙、宇陀紙)以外にも、たくさんのものがあります。その中から今日は『石州紙』を紹介します。

『石州(せきしゅう)紙』は、「楮(こうぞ)」・「三椏(みつまた)」・「雁皮(がんぴ)」を原料にして作られる紙です。

「楮」といえば、美濃紙・美須紙・宇陀紙の原料としても使われています。(⇒先日の当ブログ記事をご参照ください)

「三椏」はジンチョウゲ科の落葉低木です。繊維は柔軟で細く、光沢があります。繊維が細いので、紙の強さは比較的強くないといわれています。ですので紙の強度を求めるときには、楮を混ぜることがあります。

「雁皮」はジンチョウゲ科の落葉低木です。雁皮の繊維は細くて短いですが、そのことによって緻密な紙ができます。雁皮紙は独特の美しい光沢を持ったものとなります。(詳しいことは、後日紹介する『名塩雁皮紙(間似合紙)』の記事で紹介します。)

『石州紙』の用途ですが、屏風や襖などの下貼りや浮張(下貼りと浮張は、上張りをするまでの下地に施す工程です。)、屏風の蝶番(ちょうつがい)、掛軸に八双と軸木を取り付けるための袋(写真1、写真2)、などに使われます。ほかには、書道用紙や文化財の補修用などに用いられています。

2  ←写真1 袋

3  ←写真2 袋をカットしたところ

:袋については、当ブログのメイキング記事をご参照ください。(⇒『2011年12月 6日 (火) 表展作品のメイキング28 <総裏の準備、その3>』

ちなみに、『石州紙』という名前は、島根県の石見(いわみ)地方【⇒石州とも呼ばれる】で作られる紙ということに由来しています。

次回も表具に使われる紙を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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