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2012年3月18日 (日)

色々な紙④

こんばんは玉木覚です

今日は表具に関係のある紙である、『料紙(りょうし)』と呼ばれる紙を紹介します。

『料紙』とは、ものを書くことなど色々な目的に使う紙、というのが本来の語義のようです。しかし、現在では懐紙判に装飾をした紙を『料紙』と呼ぶことが多いです。

例として、仮名小字用紙の懐紙判(かいしばん)料紙について紹介します。懐紙の大きさは、だいたい高さ1尺2寸×幅1尺6寸のものが多く使われます。「だいたい」といったのは、ちゃんとした決まり寸法が無いからです。

懐紙は古くからいろいろと使われてきましたが、元は「ふところかみ」として懐(ふところ)に折り畳んで入れる紙を指しました。これに漢詩や和歌が書かれるようになりました。そして、中国から輸入された唐紙(からかみ)の影響もあり、この懐紙に装飾が加えられます。そして、仮名の人気が出だした平安時代には美しく華やかな料紙の装飾がなされました。

このように料紙は美しい紙なのですが、欠点もあります。それは、作品を書いた料紙が水に濡れてしまった場合、濡れてしまった部分の墨や絵具が流れてしまうことがあるということです。これは、表面が地塗加工されている料紙に生じることなのですが、表面が地塗加工されている料紙の場合、墨や絵具が紙の表面上に乗っかっているだけで紙の繊維に染み込まないのでこういったことが起こります。

また、料紙は折れに弱いという性質を持っています。作品を書いた料紙がもしも折れてしまったら、折れてしまった部分の墨や絵具が剥がれ落ちてしまって元には戻らないことがあるので、取り扱いには注意が必要です。

今日はいつものように紙の写真(今日は料紙の写真です)が無くてすみません。良い写真が撮れたらこのブログに載せますので、お楽しみください。

次回はまた違う種類の紙を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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