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2012年8月26日 (日)

屏風のお話②

こんばんは玉木覚です

今日は、屏風とお家(建築)の変化について触れたいと思います

前回の記事では、屏風という言葉の意味と、屏風の役割について紹介しました。(⇒2012年8月18日 (土)『屏風のお話①』

さて、近年の日本では昔に比べて木造建築が少なくなってきており、代わりに気密性の良い材料(アルミサッシなど)や気密性の良い建築構造が普及してきました。これまでのブログ記事で紹介してきましたように、このことは江戸時代が終わって文明開化が起こった明治時代を境に急速に進んでいきました。このことには、文明開化による西洋文化の取り込みが大きく影響を及ぼしています。

そのような環境の変化の中、屏風の立場も少しずつ変わっていきました。それは、気密性の良い建築構造で建物(家など)が建てられるようになると、屏風の本来の役割である「風除け(防風)」として活躍する機会が減少したことを挙げることができます。(気密性が高いと屋内にすきま風が入ってきませんので、屏風を風除けとして置く必要がなくなります。)

このようなことから、屏風に風除けとしての役割を求めることは減少しています。これは、現在の市場に出回っている屏風は、結婚式場の金屏風(儀式用・背障用)や茶道で使われる風炉先屏風(道具用)といった一部の用途にて健全なものを除いて、数が少なくなってきていることからもわかります。つまり、風除けのために使う枕屏風・利久屏風・勝手屏風などは需要が減っているという状態です。

:背障(はいしょう)用⇒後に立てる(古義の)子の意味。

しかし、屏風は減少傾向の一途を辿っているわけではありません。屏風は、「風除け」以外にも「インテリア(室内装飾)」として使うこともできます。むしろ近年では屏風をインテリアとして使うことが見直されてきています。具体的には、洋風の広い居間にインテリアとして飾ったり、サイズの小さな屏風を置き物として棚の上に飾ったりして楽しむことを挙げることができます。(私個人的には、洋風+和風というのはモダンな感じがしてとても好きです。)

このように、時代や環境が変化しても、その流れに適応するように屏風は進化を続けています

次回は屏風の歴史について触れてみたいと思います。

お楽しみに~

<おまけ>
●玉木楽山堂のHPにも『屏風』に関する記事を載せていますので、よろしければご覧ください。
「屏風について」

●当店では『屏風』の作成・修復なども承っております。また、『屏風』の販売も行っています。よろしければ、こちらも併せてご覧ください。
「屏風のご依頼」
「屏風のご購入」

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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