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2012年9月24日 (月)

表展作品のメイキング記事 1

こんばんは玉木覚です

さて、今日からは『表展作品のメイキング記事』と題しまして、第41回表装美術展(通称:表展)の青年技能者技能競技大会に私が出品させていただいた掛軸を作っている様子を紹介します。

記事は工程ごとに分けて少しずつ紹介していきます。写真を交えつつ、難しい表現をなるべく使わないようにして記事を書いていこうと思います。『掛軸ってこういう風にして作っているのか~』というように気軽に見ていただけたら幸いです

では、今回のお題の作品です(写真1)。

1 ←写真1 今回のお題の作品

作品の大きさはタテ約48 cm×ヨコ約27 cmです。何やら『無』、『風』、『竹』といった文字が見えますね。この作品に何が書かれているのかは、写真2をご覧ください。

2_3 ←写真2 解説

この作品は、どうやら墨跡のようです。一般的には、墨跡とは禅宗の僧侶が筆で書いた書のことを指します。

作品の解説を読んでみると、とてもためになることが書かれています。今回はこの作品に書かれている風景をイメージして、掛軸に使う布や紙の色、またそれらの材質を選びました。

仕立に関してですが、墨跡には掛軸の茶掛(草の仕立)が好適といわれています。そこで、この作品も茶掛(草の仕立)に仕立てることにしました。

ところで、草の様式の特徴は「侘び」、「さび」、「質素」といったことを挙げることができます。そして、草の様式の掛軸には、『草の行』と『草の草』という二種類の仕立が含まれています。このあたりの詳しいお話は紙面の都合で割愛いたしますが、ご興味のある方は過去のブログ記事(⇒2011年7月16日 (土) 『草の草(掛軸)』 )をご覧ください。

今回は『草の行』と『草の草』の二つの仕立のうち、『草の草』に仕立てることにしました。その理由は、私が『草の草』仕立の素朴さが好なことと、「紙表具にしたら似合うんじゃないかな」と思ったからです紙には布には無い質感があって、素朴さを表現してくれます。(『草の行』は掛軸を掛けたときに見える部分に布を使って掛軸を作りますが、『草の草』は布だけではなく紙も使って掛軸を作ります。今回は、掛軸の上下に紙を使いました。)

さて、文章ばっかりではどんな掛軸になるのか分かりにくいと思いますので、完成した掛軸の写真を載せておきます(写真3)。

3 ←写真3 完成した掛軸(『草の草』)

次回から、この掛軸を作っていく様子を紹介します

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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