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2012年10月23日 (火)

表展作品のメイキング記事 その5 (軸先の選定)

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

この記事では、写真1の掛軸ができるまでの工程を、写真を交えながら紹介していきます。

3_2 ←写真1 掛軸(完成品)

今日はこの掛軸の軸先の選定を紹介します。軸先とは、写真1の掛軸の一番下の両端についている飛び出た部分です。

(軸先については、こちらの記事も参考にご覧ください。⇒「掛軸の各部説明」

今回の掛軸のイメージは次のような感じです。
●掛軸の仕立は茶掛(草の草)。
●色使いは緑を基調として、「落ち着き」・「侘びさび」・「凛とした雰囲気」を表現する。
●掛軸の上下(天地とも言う)には紙を使う⇒風帯は押風帯。

本題にもどります。軸先は掛軸を巻き仕舞ったり広げたりするときに、手で持つ部分になります。また、意匠面では掛軸のアクセントになる重要な部分です。(軸先の材料や種類については、改めて紹介します。)

今回、候補に考えた軸先はこちらの3種類です(写真2、写真3、写真4)。

1 ←写真2 竹の軸先

2_2 ←写真3 黒塗り(艶消し)の軸先

3 ←写真4 白色の軸先

これらの軸先を、実際にこれまでに選んだ布に合せてみます(写真5、写真6、写真7)。

4 ←写真5 竹の軸先

5 ←写真6 黒塗り(艶消し)の軸先

6 ←写真7 白色の軸先

私的には、竹の軸先もしくは黒塗りの軸先がシックリくるのではないかと予想していました。実際にあわせてみると、竹の軸先(写真5)の場合、無難ではありますが竹の風合いと布や紙の配色が良い感じにマッチしているように感じました。黒塗りの軸先(写真6)の場合、黒という色が掛軸のアクセントになって掛軸全体が引き締まって見えるように感じました。想像していたよりも、良いと思いました。最後に、白の軸先(写真7)の場合ですと、天地の揉み紙が白っぽいので、全体的にぼやけたように感じました。

竹の軸先と黒塗りの軸先のどちらにするか悩んだのですが、結局のところ、竹の軸先を選びました。黒塗りの軸先も捨てがたかったのですが、掛軸の全体的なまとまりを考えたときに竹の軸先の方がよりシックリきたのがその理由です。

さて、今回で掛軸の意匠に関わる材料が揃いました。

次回からは、布の切り出し作業(布をカットする様子)、布の縮み取りへと進んでいきます。裏打ちの工程へは、もう少し下準備が必要です。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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