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2012年10月30日 (火)

表展作品のメイキング記事 その7 (布の柄合わせと布の縮み取り)

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

この記事では、写真1の掛軸ができるまでの工程を、写真を交えながら紹介していきます。

3_2 ←写真1 掛軸(完成品)

今日は『布の柄合わせ』及び『布の縮み取り』をしている様子を紹介します。

この工程は、布に裏打ち(肌裏)をする前に行います。

前回で布の準備ができましたが、この布をそのまま裏打ち(肌裏)すると、次の問題が生じます。
●布の柄を揃えていないので、このまま裏打ち(肌裏)をすると柄が歪んだ状態で仕上がってしまう。
●布の縮みを取っていないので、裏打ち(肌裏)をした後に布にシワが生じる可能性が高い。

これらの問題を解消するために、『布の柄合わせ』及び『布の縮み取り』を行います。

まずは布の柄合わせを紹介します(こちらの記事も併せてご覧ください。⇒『2011年11月 3日 (木) 表展作品のメイキング⑨ <布の柄合わせ>』)。

布の柄合わせは、布の柄の歪みを直すために行います。

布の柄合わせは、柄物でも無地物でも行います。柄物の場合ですと、歪んでいる柄を手で動かして柄の通りを出します(写真2)。写真2では横方向の柄しか確認していませんが、縦方向の柄合わせも行います。

1 ←写真2 柄合わせをしている様子(木製の定規を柄の通りを見るガイドにしています。)

無地物の場合ですと、「柄が無いのにどうやって柄合わせをするのか?」といった疑問が生じます。確かに無地物の場合は、柄がありませんので柄合わせにはなりません。しかし、無地物の布にも繊維の通りがありますので、この繊維の通りの歪みを直してまっすぐにしていく作業を行います。

今回の場合ですと、一文字の布と中廻の布の柄合わせを行いました。

次に、布の縮み取りを紹介します。(こちらの記事も併せてご覧ください。⇒『2011年11月 4日 (金) 表展作品のメイキング⑩ <布の縮み取り>』)。

布の縮み取りは、裏打ち(肌裏)をした後に布にシワが生じることを防ぐ為に行います。

布の縮み取りの工程では、布に十分な水分を与えてからしっかりと乾燥させます(写真3、写真4)。

2 ←写真3 スプレーで布に水分を与えているところ

3 ←写真4 乾燥中

布の縮み取りをせずに肌裏をすると、肌裏をした後、布にシワが生じてしまうことがあります。もし、肌裏をした布にシワが生じてしまうと、どうすることもできませんので、布のカットからやり直すことになります

これで、布に関しては裏打ち(肌裏)をするための準備が整いました。

次回は、天地に使う紙に裏打ち(肌裏)をするための下準備を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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