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2012年10月19日 (金)

表展作品のメイキング記事 その4 (天地の選定)

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

この記事では、写真1の掛軸ができるまでの工程を、写真を交えながら紹介していきます。

3_2 ←写真1 掛軸(完成品)

さて、今日はこの掛軸の天地(てんち。または『上下(じょうげ)』ともいいます。)に使う紙の選定を紹介します。天地は、中廻の外側に付いている部分のことです。写真1でいいますと、天地は緑の布の外側に付いている白っぽい部分のことです。

(天地については、こちらの記事も参考にご覧ください。⇒「2011年6月25日 (土) 天地(上下)」

ちなみに、今回の掛軸のイメージは次のような感じです。
●掛軸の仕立は茶掛(草の草)。
●色使いは緑を基調として、「落ち着き」・「侘びさび」・「凛とした雰囲気」を表現する。
●掛軸の上下(天地とも言う)には紙を使う⇒風帯は押風帯。

今回の天地には紙を使うことを考えていました。使用した紙は紙と言いましても普段私たちが身近に目にするようなコピー用紙のようなものではなく、かなり独特の風合いを持った紙です。それは、こちらの『揉み紙』です(写真2)。

2 ←写真2 揉み紙

白に緑の模様が入っています。見た目も独特ですが、触り心地も独特です。

拡大するとこのような感じです(写真3)。

3 ←写真3 揉み紙(拡大)

揉み紙は、その名前の通り、紙を揉んでシワを作った紙のことです。紙を揉んでいますので、触ると柔らかく、シワの凹凸がよく分かります。この独特の風合いが、今回の掛軸のイメージである『「落ち着き」・「侘びさび」・「凛とした雰囲気」』を表現することにちょうど良いと思いました。

(揉み紙にはいくつかの種類があるのですが、紙面の関係上、このお話はまた別の機会に紹介します。)

ちなみに、揉み紙を作品・一文字・中廻と合わせると、このようになります(写真3)。

1 ←写真3 揉み紙を作品・一文字・中廻と合わせたところ

これで、だんだんと掛軸に使う材料が決まってきました。

次回は軸先の選定を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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