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2012年12月14日 (金)

表展作品のメイキング記事 その14 (掛軸の幅出しと耳折り)

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

この記事では、写真1の掛軸ができるまでの工程を、写真を交えながら紹介していきます。

3_2 ←写真1 掛軸(完成品)

今日は『掛軸の幅出しと耳折り』の工程を紹介します。『掛軸の幅出しと耳折り』の工程では、まず掛軸の幅を決定して、余分な部分をカットします。そして、掛軸の耳を作ります(耳折り)。

●『耳折』や『耳』に関しては、こちらの記事をご参考ください。
『2010年11月16日 (火) 表展作品のメイキング⑱(覚ver.)<『耳』を作ります>』
『2011年12月 2日 (金) 表展作品のメイキング25 <耳折>』

まずは、掛軸の幅出しを見てみましょう。掛軸の幅出しの工程では、掛軸の幅を決めて、余分な布を切り落とします。

(余談ですが、今回の掛軸は、柱の太さ(掛軸になったときに柱の見える太さ)を3.5分にしました。そして、耳の太さを1分にしました。)

では、幅出しの様子です。

柱の太さ(3.5分)と耳の太さ(1分)に必要な布を残して、不要な部分を切り落とします。写真2は切り落とす部分に定規をセットしたところです。

1 ←写真2 この定規に沿って切り落とします。

写真3は定規に沿って切り落としているところです。

2 ←写真3 切り落としているところ

切り落とすとこのようになります(写真4)。

3_2 ←写真4 余分な部分を切り落としたところ

次に、ホシツキ(千枚通し)を使って、耳を折る部分にカタをつけます。

今回は耳の太さを1分にしたので、先ほど切り落とした辺から1分内側に定規をセットして、ホシツキ(千枚通し)で擦ってカタをつけました(写真5)。カタをつけることによって布や紙が折れやすくなります。

4_2 ←写真5 ホシツキ(千枚通し)で擦ってカタをつけているところ

逆側も同様にして余分な布を切り落として、ホシツキでカタをつけます。両辺ともカタをつけ終わると、写真6のようになります。

5_2 ←写真6 カタをつけ終わったところ

ここから耳を折っていきます。

先ほどホシツキ(千枚通し)でつけたカタを指で折り曲げていきます(写真7、写真8)。

6_2 ←写真7 ホシツキ(千枚通し)でつけたカタ

7_2 ←写真8 カタを折っているところ

この折った部分にのりを付けて、アイロンで接着させていきます(写真9、写真10)。

8 ←写真9 折った部分にのりを付けているところ

9_6 ←写真10 のりを付けた部分をアイロンで接着させているところ

しっかりとアイロンで接着させると、写真11のようになります。アイロンで接着させた部分が耳です。このようにして、耳を作っていきます。


10_3 ←写真11 アイロンで接着させたところ

「折り目をつける→のりを付ける→アイロンで接着させる」という作業を繰り返して、掛軸の左右の辺の耳を作ります。写真12は耳折りが終わった部分です。

11_10 ←写真12 耳折りが終わった部分

写真13は、耳折りが完成した掛軸を表から見た様子です。

12_2 ←写真13 耳折りが完成した掛軸

ここまできたらだいぶん掛軸らしくなってきました。

次回は意匠に関する部分を作ります。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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