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2013年1月18日 (金)

表展作品のメイキング記事 その18 (軸木の準備)

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

この記事では、写真1の掛軸ができるまでの工程を、写真を交えながら紹介していきます。

3_2 ←写真1 掛軸(完成品)

今日は『軸木の準備』を紹介します。

軸木とは、掛軸の下端に存在する木製の部材です(図1)。軸木は掛軸を巻き仕舞う時に芯の役割を担います。
軸木の両端には軸先が取り付けられます。軸先は、掛軸を巻き仕舞う時に手を掛ける取っ手の部分になります。また、軸先は掛軸の意匠面でアクセントになります。

10_2  ←図1 掛軸(裏面から見た様子)の模式図

●軸木の関連記事は、こちらをご覧ください。
『玉木楽山堂のウェブサイトより、掛軸の各部説明』
『2011年12月11日 (日) 表展作品のメイキング31 <軸木の準備>』

では、軸木の準備を見ていきましょう。

はじめに、軸木を取り付ける位置の掛軸の幅(耳の端から耳の端の距離)を測定します(写真2)。

1 ←写真2 軸木を取り付ける位置の掛軸の幅を測定しているところ

次に、測定した掛軸の幅に基づいて、軸木に使う木材を準備します(写真3)。

2_4 ←写真3 軸木に使う木材

軸木に使う木材は、断面が円の棒です(写真4)。もともとは180 cmくらいの長さの棒なのですが、その長い棒を必要分だけ切り出して使います。この切り出した木材を軸木として使います。
(この後に紹介しますが、切り出した軸木になる木材は、両端に軸先を取り付けるために、その両端を凸形に加工します。ですので、軸木になる木材を必要分だけ切り出す際には、この凸形の加工に必要な長さを掛軸の幅にプラスしておきます。)

3 ←写真4 軸木に使う木材(拡大)

ここまで準備できたら、軸木の両端に軸先(写真5)を取り付けるための凸形の加工をします。軸先は内側が凹形に加工されていますので、この凹形に合うように凸形を作ります。

4 ←写真5 軸先(内側が凹形に加工されています。)

凸形の加工は、電動ノコギリを使って作業を行いました(写真は割愛しています。)。写真6は軸木の端を凸形に加工したところです。

5 ←写真6 軸木の端を凸形に加工したところ

ここに軸先をはめ込みます。

6 ←写真7 凸形の部分に軸先をはめているところ その①

7 ←写真8 凸形の部分に軸先をはめているところ その②

8 ←写真9 凸形の部分に軸先をはめているところ その③

これで軸先が凸形の部分にピタリとはまりました。

ちなみに、軸木の両端を凸形に加工すると、写真10のようになります。

10_3 ←写真10 軸木の両端を凸形に加工したところ

写真10の軸木の両端に軸先をはめこむと、写真11のようになります。

11 ←写真11 軸木の両端に軸先をはめ込んだところ

これで、軸木に軸先を取り付ける準備が出来ました。あとは、接着剤を使って凸形の部分に軸先を取り付けます。接着剤を乾燥させている間は、軸先部分に余計な力がかからないように台の上に置いておきます(写真12)。

12 ←写真12 乾燥中(ティッシュペーパーの箱を台にしています。)

写真12の状態で十分に乾燥させたら、軸木の準備は完了です。

次回は、総裏が終わって仮張りに掛けてある掛軸を仮張りから外して、裏擦りをします。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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