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2013年1月12日 (土)

表展作品のメイキング記事 その17 (八双の準備)

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。前回の記事から間が空いてしまい、すみません。

この記事では、写真1の掛軸ができるまでの工程を、写真を交えながら紹介していきます。

3_2 ←写真1 掛軸(完成品)

今日は『八双の準備』を紹介します。

八双とは、掛軸の上端に存在する木製の部材です(図1)。八双には後々、掛緒を結いつけるための金具(座金と鐶)を取り付けます。

10_2  ←図1 掛軸(裏面から見た様子)の模式図

●八双の関連記事は、こちらをご覧ください。
『玉木楽山堂のウェブサイトより、掛軸の各部説明』
『2011年12月10日 (土) 表展作品のメイキング30 <八双の準備>』

では、八双の準備を見ていきましょう。

まずはじめに、八双を取り付ける部分の掛軸の幅を測定します(写真2)。この時、耳の端から耳の端を正確に測ります。

1 ←写真2 八双を取り付ける部分の掛軸の幅を測定しているところ

次に、八双に使うための木材を準備します(写真3)。この木材は、一見したところただの木の棒のように見えますが、実は断面が半円になっています(写真4)。八双に使うための木材は、反りや歪みができるだけ少ない真っすぐのものを選ぶようにします。この木材を、写真2で測った掛軸の幅よりも数厘だけ長くしてカットします。

2_3 ←写真3 八双に使うための木材

3 ←写真4 八双に使うための木材(拡大)

カットした木材を八双として使うわけですが、この八双の両端には、和紙と上巻(絹)を貼り付けます(写真5)。貼り付ける順番は、和紙→上巻(絹)、です。

4 ←写真5 上:上巻(絹) 下:和紙

木材に和紙を貼ることによって、上巻(絹)を貼った時に木材の茶色が透けて見えてしまうことを防ぎます。上巻(絹)はあまり厚みが無いので、和紙を貼らずに上巻(絹)を直接木材に貼ってしまうと、下地が透けることがあります。

写真6は、八双の端に和紙を貼ったところです。これが透け止めです。

5 ←写真6 八双の端に和紙を貼ったところ

写真7は、八双の両端に和紙を貼ったところです。

6 ←写真7 八双の両端に和紙を貼ったところ

続いて、今貼った和紙の上に上巻(絹)を貼ります(写真8)。上巻(絹)を貼ることによって、八双に化粧を施します。

7_2 ←写真8 和紙の上に上巻(絹)を貼ったところ

写真9は、八双の両端に上巻(絹)を貼ったところです。

8 ←写真9 八双の両端に上巻(絹)を貼ったところ

これで八双の準備が出来ました。

次回は軸木の準備を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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