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2013年1月24日 (木)

表展作品のメイキング記事 その19 (裏擦り)

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

この記事では、写真1の掛軸ができるまでの工程を、写真を交えながら紹介していきます。

3_2 ←写真1 掛軸(完成品)

今日は『裏擦り』の様子を紹介します。

裏擦りの工程では、仮張りから剥がした掛軸の裏面を数珠で撫でます(総裏が終わった後の掛軸は、仮張りに掛けて乾燥させています。)。この工程では、数珠で掛軸の裏面を撫でることによって、掛軸に柔らかさを付与することを目的としています。

ところで、数珠で仮張りから剥がした掛軸の裏面を撫でる前に、掛軸の裏面にイボタ蠟(ろう)という蠟(ろう、一種のワックス)を塗ります。イボタ蠟は一種のワックスですので、イボタ蠟を掛軸の裏面に塗ることによって掛軸の裏面に艶を与えます。また、滑りが良くなりますので、掛軸を巻き仕舞うときに滑らかに巻きやすくなります。

●裏擦りの関連記事は、こちらをご覧ください。
→『2011年12月12日 (月) 表展作品のメイキング32 <裏擦り>』

まずは、総裏後に仮張りに掛けてしっかりと乾燥させておいた掛軸を、仮張りから剥がします(写真2)。

1 ←写真2 仮張りから剥がした掛軸

この掛軸の裏面にイボタ蠟を塗っていきます。イボタ蠟は四角い固形物です(写真3)。

2 ←写真3 イボタ蠟

イボタ蠟を塗っていくといいましても、擦り付けるように力を入れて塗るのではなく、イボタ蠟を掛軸の裏面にサッと滑らせるようにして軽く塗ります(写真4)。

3 ←写真4 イボタ蠟を塗っているところ

イボタ蠟を塗り終えたら、次は数珠で裏擦りを行います。数珠は写真5のものを使いました。

4 ←写真5 裏擦りに使った数珠

写真6は数珠で裏擦りをしている様子です。数珠は掌で包み込むように持ちます。このときの力加減は、数珠で掛軸を軽く撫でる程度です。決して力を入れてゴリゴリと撫でてはいけません。

5 ←写真6 裏擦りの様子

これで裏擦りが完了しました。

次回は『耳すき』という工程を紹介します。

だんだんと完成品の掛軸に近付いていきます。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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