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2013年11月 4日 (月)

表展作品のメイキング記事(青年競技大会 ver.) 5

こんばんは玉木覚です

今日は、『表展作品のメイキング記事(青年競技大会 ver.) 5』をお送りします

前回の記事で、一回目の裏打ちである肌裏*1が終わりました。肌裏を入れたものは、写真1のように仮張りに掛けてしっかりと乾燥させます(写真1)。そして、しっかりと乾燥させたら二回目の裏打ちである「増裏*2」を入れます。

*1、2 肌裏:掛軸は合計で三回の裏打ちをします。一回目の裏打ちは『肌裏』と呼ばれます。二回目の裏打ちは『増裏』、三回目の裏打ちは『総裏』といいます。総裏をしている様子も、このブログで紹介します。

●増裏の関連記事をこちらに載せておきますので、よろしかったらご覧ください。
『掛軸の作製工程』
『2011年11月 8日 (火) 表展作品のメイキング⑬ <裏打ち(増裏)の準備>』
『2011年11月 9日 (水) 表展作品のメイキング⑭ <裏打ち(増裏)>』

10 ←写真1 肌裏が完了したものを仮張りに掛けて乾燥させているところ

肌裏を入れたものをしっかりと乾燥させたら、竹のヘラを使って仮張りから剥がします(写真2、写真3)。仮張りから剥がしたものに、増裏を入れます。

2_3 ←写真2 竹のヘラを使って仮張りから肌裏を入れた作品を剥がしているところ

3 ←写真3 竹のヘラを使って仮張りから肌裏を入れた布を剥がしているところ

肌裏を入れたものを仮張りから剥がしたら、写真4のように増裏に使う裏打ち紙を準備します。増裏に使う裏打ち紙は、増裏を入れるものよりも四方が5分~1寸程度大きくなるようにカットします(肌裏のときと同じように、裏打ち紙の余分に大きい部分が仮張りに掛ける時の糊しろになります。)

4_3 ←写真4 増裏に使う裏打ち紙を準備したところ

増裏には美須紙を使いました(写真5)。美須紙の厚さは薄口です。

1 ←写真5 増裏に使った裏打ち紙(美須紙、薄口)

次に、増裏に使った道具を紹介します(写真6)。内容的には、肌裏のときに使った道具と同じですが、打刷毛は使っていません。(打刷毛は写真6の中央付近に写っている赤色の柄の刷毛)

<増裏に使った道具>
上段の右から順に、台拭き用のバケツ・噴霧器・糊と糊刷毛
中段の右から順に、台拭き用の雑巾×2・シュロ刷毛×2
下段の右から順に、掛け竹(1尺差と2尺差)・へら紙(数枚)

1_2 ←写真6 増裏に使った道具

では、実際に裏打ち紙に糊をつけて増裏を入れている様子を紹介します(写真7、写真8、写真9)。

糊はムラが出来ないように、裏打ち紙に均一に付けるようにします。(糊を付けるときは多すぎて一箇所だけ溜まったり、少なすぎてかすれたりしないように注意します。)

5_3 ←写真7 裏打ち紙に糊をつけているところ

裏打ち紙に均一に糊を付けら、それを裏を上に向けて置いた布(もしくは作品)の上に置いて、シュロ刷毛で撫でます。シュロ刷毛で撫でるときには、撫でていない部分が無いように全体をくまなく撫でます(写真8、写真9)。

6 ←写真8 シュロ刷毛で撫でているところ

7_3 ←写真9 シュロ刷毛で撫でているところ

シュロ刷毛で撫でて増裏を入れたものは、仮張りに掛けてしっかりと乾燥させます(写真10)。

8 ←写真10 増裏を入れたものを仮張りに掛けて乾燥させているところ

これで、増裏の工程は無事に完了しました。

次回は、デザインの確認と付廻しの工程を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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