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2013年11月24日 (日)

表展作品のメイキング記事(青年競技大会 ver.) 9

こんばんは玉木覚です

今日は、掛軸のメイキング記事の続きです。

前回の記事で、掛軸の耳を作る工程(耳折)を紹介しました。

ここまでで、掛軸が完成するまでの全工程のうち、60%くらいまで進んでいます。掛軸の完成までもう少し掛かりますが、あたたかくご覧いただけると幸いです

この後の工程を大まかに言うと、次のようになります。
●総裏(三回目の裏打ち)

●仮張りに掛けてしっかり乾燥

●仕上げ(棒付けなど)

●完成

さて、今日は総裏に入るための下準備をします。
(掛軸は合計で三回の裏打ちをします。一回目の裏打ちは『肌裏』、二回目の裏打ちは『増裏』、三回目の裏打ちは『総裏』といいます。)

前回は耳折が出来たところでした(写真1)。

6_2 ←写真1 耳折が完了したところ

さて、ここからが本題です。

まずは、掛軸の上下の長さを決めます(写真2)。写真2では、竹製のものさしを掛軸の上下にそれぞれ見立てています。

1 ←写真2 掛軸の上下の長さを決めているところ

掛軸の上下の長さを決めるということは、八双の取り付け位置と軸木の取り付け位置を決めるということです(図1、図2)。
(掛軸の上端には八双が取り付けられます。また、掛軸の下端には軸木が取り付けられます。)

7 ←図1 掛軸の部材の名前

8 ←図2 掛軸の部材の名前

上下の布の見える面積は、掛軸の印象に影響を及ぼしますので、慎重に上下の長さを決めます。
(軸木と八双については、こちらの記事も併せてご参照ください。⇒『掛軸の各部説明』

掛軸の上下の長さが決まったら、そこに印をつけます(写真3と写真4の黒いラインが、その印です。)。

2 ←写真3 掛軸の上側のライン(この位置に八双が付きます。)

3 ←写真4 掛軸の下側のライン(この位置に軸木が付きます。)

これで、掛軸の上下を決めることができました。

次は、前回の記事で作った耳に糊を付けます。
写真5と写真6には、掛軸の耳が写っています。(耳は掛軸の端にある、均一の太さで布を折り返している部分です。)

4 ←写真5 掛軸の耳

5 ←写真6 掛軸の耳のアップ

では、実際に掛軸の耳に糊を付けている様子です(写真7)。糊は多すぎたり少なすぎたりといったムラが出来ないように注意して、適量を付けます。

6 ←写真7 掛軸の耳に糊を付けているところ

耳に糊を付けておくことで、総裏の裏打ち紙が耳に良く密着するようになります。(←これはかなりマニアックな話なので、「そういうものなんだ」と軽く流してください

次回は総裏に行きたいところなのですが、総裏をするためにはもう少し下準備が必要です。次回は、下準備の続きを紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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