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2014年1月20日 (月)

表展作品のメイキング記事(青年競技大会 ver.) 15

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事の続きです。前回の記事から間が空いてすみません。今日の本題に行く前に、前回の記事を振り返っておきましょう。

前回の記事では、「耳すき」という工程を紹介しました。「耳すき」の工程では、掛軸の裏から耳を見たときに、耳が約2厘の幅で均一に見えるように宇陀紙(総裏の裏打ち紙)をそぎ落としました。

写真1は、「耳すき」ができたところです。
☆前回の「耳すき」の記事は、こちらをご覧ください。⇒『2014年1月 8日 (水) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会 ver.) 14』

11_2 ←写真1 「耳すき」ができたところ

今日の記事では、掛軸に八双を取り付ける様子を紹介します。

八双とは、掛軸の上端に存在する木の棒です(図1)。後の工程で、八双には鐶*1を打ち付けます。
*1鐶(かん):掛軸を壁面に掛ける時に使う紐(掛緒)を結いつけるための金具。

☆掛軸の各部分の名称などは、こちらの記事をご参照ください。⇒『掛軸の各部説明』 

10  ←図1 掛軸(裏面)の模式図

では、掛軸に八双を取り付ける様子を紹介します。

☆掛軸に八双を取り付ける様子は、こちらの記事もご覧ください。
『2011年12月17日 (土) 表展作品のメイキング34 <八双付けと軸木付け>』
『2013年2月12日 (火) 表展作品のメイキング記事 その21 (八双と軸木の取り付け)』

写真2は掛軸を表向きにして作業台の上に置いたところです。写真2では、掛軸の上端が手前を向いています。今日は、ここからスタートします。

1_2 ←写真2 掛軸を表向きにして作業台の上に置いたところ(掛軸の上端が手前を向いています。)

まずは、掛軸の上部に存在する袋の部分を開きます(写真3)。八双は、袋を開いた部分に取り付けます。写真3では、竹製のヘラを袋が存在する部分に差し込んで、袋を開いているところです。

2 ←写真3 竹製のヘラを使って袋を開いているところ

写真4は袋を開いたところです。

3 ←写真4 袋を開いたところ

袋を開いた部分に八双を取り付けます。写真5は、写真4の掛軸を裏返して置いたところです。

<余談>
八双(木の棒)の取り付け作業自体は、掛軸を裏向けに置いて行います。写真4までは、八双(木の棒)を取り付ける場所を確保する作業です。写真4で、八双(木の棒)を取り付ける場所の準備ができたので、ここから八双(木の棒)が登場します。
☆八双の形状などは、こちらをご覧ください。⇒『2013年12月 8日 (日) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会 ver.) 11』

5 ←写真5 掛軸を裏返して置いたところ

ここからやっと八双が登場します。写真5の状態で袋を開いて、実際に八双を取り付けるようにして袋に合せてみます(写真6)。

6 ←写真6 実際に八双を取り付けるようにして袋に合せたところ

このときに、掛軸から八双の両端が均等に2厘程度出るようにして置きます(写真7、写真8)。

7 ←写真7 掛軸から八双の端が2厘程度出るようにして置いたところ(右側)

8 ←写真8 掛軸から八双の端が2厘程度出るようにして置いたところ(左側)

ここまでで、袋に八双を取り付けるための位置決めができました。

あとは、掛軸の表側の布と掛軸の裏地(上巻き)で八双を包んで、糊でしっかりと固定します。写真9では、掛軸の表側の布(ピンク色の布)を糊で八双に固定したところです。この次に、裏地(上巻き)で八双を包んで糊でしっかりと固定します。

写真10、写真11は、そのようにして八双を掛軸に取り付け終わったところです。

9_2 ←写真9 掛軸の表側の布(ピンク色の布)を糊で八双に固定したところ

10 ←写真10 八双を掛軸に取り付けたところ

11 ←写真11 八双を掛軸に取り付けたところ

これで、掛軸に八双を取り付け終わりました。

次回は、掛軸の下端に軸木を取り付ける様子を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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