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2014年3月27日 (木)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その2.布の切り出し>

こんばんは。玉木覚です

新しいパソコンにもようやく慣れてきました。スイスイと動くので、今まで時間がかかっていた写真の編集もだいぶん楽になりました。

話は変わりますが、暖かくなってきて、うちの近所では桜の花がチラホラと咲き始めました。

140327_181001  ←桜の花です。

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今日は掛軸のメイキング記事の続きです。前回の記事では、掛軸に使う布を選んでいる様子を紹介しました(写真1)。

6 ←写真1 この三種類の布を使います。

今日は、実際に布を切り出しているところを紹介します(写真1、写真2、写真3)。布の切り出し作業には、ハサミを使います。このハサミは普段の事務作業などで使うものではなく、布を切るためのとても切れ味の良いハサミです。

*布の切り出しは、こちらの記事も参考程度にご覧ください。⇒『2011年11月 2日 (水) 表展作品のメイキング⑧ <布の切り出し>』

ところで、布を切り出すときには布の織り(繊維の目)や柄を見ながら切っていきます。この作業では、布の織りや柄に沿って切っていきます。このように布を切ることで、布を歪まずに直線的に切ることができます。具体的には、写真2、写真3で説明します。

まずは、一文字に使う布(金襴)を切り出しているところです(写真1)。

1 ←写真1 一文字に使う布(金襴)を切り出しているところ

次に、中廻に使う布(緞子)を切り出しているところです(写真2、写真3)。
ここで先ほどのお話です。中廻に使う布には柄が入っています。この柄は、雲と鳳凰で構成されています。ちょっと細かい話なのですが、布の柄はある一定の間隔で同じ柄が現れることが多いです。この布の場合ですと、同じ直線上に一定の間隔で雲もしくは鳳凰が現れています。つまり、柄がパターン化されています。このことを逆から考えると、一定の間隔で現れる柄を繋ぐと直線が得られる、ということです。
このことを利用して、柄の布を切り出すときには一定の間隔で現れる柄を繋いだ直線をハサミでカットするようにします。こうすることで、布を直線的にカットすることができるので、布のロスが少なくなります。(余談ですが、一文字に使う布(金襴)を切り出すときにも、同じように柄を確認してカットしています。)

写真2、写真3では、鳳凰(丸く見える柄)の上部分をかすめるようにしてカットしています。

2 ←写真2 中廻に使う布(緞子)を切り出しているところ

3 ←写真3 中廻に(緞子)を切り出しているところ

布を切り出したら、布の角を斜めに面取りして、布の耳(布の端の部分)にハサミを入れていきます(写真4)。布の角を面取りして、布の耳(布の端の部分)にハサミを入れる作業は、基本的にはどの布でも行います。今回の場合ですと、一文字に使う布と天地に使う布でも同様のことを行いました。

こうすることで、布の引きつりが取れて布の織りが動きやすくなります。

4 ←写真4  布の角を斜めに面取りして、布の耳(布の端の部分)にハサミを入れているところ

天地には無地の布(魚子)を使いました(写真1の上に映っている無地の布です。)。この布は無地なので柄はありません。ですので、この場合は布の織りに沿ってカットすることになります。(この様子の写真がなくてすみません。)

<追記>
『柄の布を切り出すときには、一定の間隔で現れる柄を繋いだ直線をハサミでカットするようにします。』、一方、『無地の布を切り出すときには、布の織りに沿ってカットすることになります。』と書きました。柄の場合と無地の場合でやっていることが異なっていますが、この二つは本質的には布の織りに沿ってカットしているという点で同じです。柄は糸を織ることで描かれているので、柄に沿ってカットするということは織りに沿ってカットすることと同じ事です。

これで、布の切り出しが出来ました。次回は布の柄合わせの工程を紹介します。柄合わせの工程では、布の歪みを解消していきます。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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