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2014年7月15日 (火)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その16.耳すき>

こんばんは玉木覚です

今日は、掛軸のメイキング記事です。

前回の記事では、裏擦りの様子を紹介しました(写真1)。
☆前回の記事はこちらです。⇒『2014年7月 6日 (日) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その15.裏擦り>』

1  ←写真1 裏擦りをしているところ

今日の記事では、耳すきの様子を紹介します。

☆耳すきに関しては、こちらの記事もご参照ください。
『2011年12月15日 (木) 表展作品のメイキング33 <耳すき>』
『2010年11月16日 (火) 表展作品のメイキング⑱(覚ver.)<『耳』を作ります>』

耳すきの工程では、宇陀紙(総裏の裏打ち紙)を耳が約2厘見えるように手でめくり上げてから、そのめくり上げた宇陀紙をそぎ落とします。文章ではわかりにくいので、写真を交えながら紹介します。

<余談1>(←読み流してもらって大丈夫です。)
厳密にいうと、掛軸の上部は上巻(絹)で裏打ちしていますので、宇陀紙ではなく上巻(絹)を宇陀紙と同様にしてめくり上げることになります。

写真2は、仮張りから剥がした時の掛軸の裏面です。これは耳すきをする前の状態です。写真2の中央付近に写っている茶色っぽい線が、掛軸の耳です。そして、耳から外側に出ている宇陀紙を手で掴んでめくり上げていきます。

22  ←写真2 耳すきをする前の掛軸の裏面

では、早速、宇陀紙を手でめくり上げていきます(写真3、写真4)。少し見にくいですが、写真3と写真4で、宇陀紙をめくり上げたところは耳(布)が均一の幅で見えていることが確認できるでしょうか。宇陀紙をめくり上げる作業では、耳(布)が均一の幅(約2厘)で見えるように宇陀紙をめくり上げることが大切です。

<余談2>(←読み流してもらって大丈夫です。)
宇陀紙をめくり上げる部分は、八双の袋から軸木の袋の間です。

3  ←写真3 宇陀紙を手でめくり上げているところ


4  ←写真4 宇陀紙を手でめくり上げているところ

宇陀紙をめくり上げ終わったら、写真5のように刃物でめくり上げた宇陀紙をそぎ落とします。この時に、刃物で掛軸の本体を傷つけないように注意します。

5  ←写真5 刃物でめくり上げた宇陀紙をそぎ落としているところ

これで、耳すきができました。

<おまけ3>(←読み流してもらって大丈夫です。)
上述の<余談>で「宇陀紙をめくり上げる部分は、八双の袋から軸木の袋の間」と書きましたので、それ以外の部分
は掛軸の両端からはみ出した状態になっています。耳すきができたら、この部分をカットします。(このカットする部分は、八双の袋の両端(2箇所)と軸木の袋の両端(2箇所)の合計4箇所に存在します。)

 

写真6は、掛軸の端からはみ出した部分です。

 

6  ←写真6 掛軸の端からはみ出した部分

 

掛軸の端からはみ出した部分をカットすると、写真7になります。

 

7  ←写真7 掛軸の端からはみ出した部分をカットしたところ

次回は、軸木を掛軸に取り付ける様子を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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