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2014年8月14日 (木)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その19.風帯を作る①>

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

前回の記事で、八双の取り付けができました(写真1)。
☆前回の記事はこちらです。⇒『2014年8月 2日 (土) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その18.八双の取り付け>』

☆八双とは、掛軸の上端に存在する木の棒です(図1)。

18  ←写真1 八双の取り付けができたところ

10_2 ←図1 掛軸(裏面)の模式図

ここまできたら、掛軸の完成まであと少しです。

さて、今日からは風帯を作る様子を紹介します。風帯を作る様子を紹介するのは初めてなので、写真を交えながら数回に分けて紹介します。

まずは、風帯作りの様子を紹介する前に、風帯について確認しておきましょう。
風帯とは、掛軸の上端から下がっている二つの布です(写真2は今作っている掛軸)。
:風帯にはいくつかのタイプがあるのですが、掛軸の上端から二つの布が下がっているタイプ(写真2、写真3)を見かけることが多いと思います。
☆風帯については、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年6月16日 (木) 風帯(ふうたい)』

12  ←写真2 今作っている掛軸(掛軸の上端から下がっている二つの布が風帯です。)

1  ←写真3 風帯

では、ここからは風帯の構造に付いて少し触れておきます。先ほど、「風帯は布です。」と書きましたが、風帯は一枚の布でできているのではなく、実は二つの布を一つに組み合わせることでできています。
そして、風帯には表側と裏側があり、表側を風帯表(ふうたいおもて)、裏側を風帯裏(ふうたいうら)と呼びます。つまり、風帯を作る作業とは、風帯表の布と風帯裏の布を一つに組み合わせる作業を意味します。

今回は、風帯表には一文字と同じ布(金襴)を使いました。また、風帯裏には天地と同じ布(魚子(ななこ))を使いました。
材料を写真で確認しましょう。
写真4には、風帯二本分の風帯表の布と風帯裏の布が写っています。写真4の上二本は風帯裏の布、下二本は風帯表の布です。

1  ←写真4 上二本は風帯裏の布、下二本は風帯表の布

写真4を拡大してみましょう(写真5)。風帯裏の布と風帯表の布には、ちょっとした細工を施しているのがわかるでしょうか。

3  ←写真5 写真4の拡大

風帯裏の布を拡大してみます(写真6)。

5  ←写真6 風帯裏の布の拡大

風帯表の布を拡大してみます(写真7)。

4  ←写真7 風帯表の布の拡大

そうです。風帯裏の布も風帯表の布も、布の両端を少し折り返しています。
この折り返しが風帯作りで大切な役目を持っています。

次回の記事では、風帯裏の布と風帯表の布を一つに組合わせていきます。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/


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