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2014年10月 7日 (火)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その24.紐の取り付け>

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。今日の記事で、掛軸が完成します。長らくおつきあいくださいまして、ありがとうございます。

さて、前回のメイキング記事から間が空いてしまいましたので、今日の本題に入る前に前回の記事を振り返っておきます。

前回の記事では、八双に座金と鐶(かん)を取り付けました(写真1)。

☆前回の記事はこちらです。⇒『2014年9月20日 (土) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その23.座金と鐶(かん)の取り付け>』

10_2  ←写真1 八双に座金と鐶(かん)を取り付けたところ

今日の記事では、前回の記事で取り付けた鐶(かん)に、紐を取り付けます。

☆紐の取り付けは、こちらの記事もご参照ください。⇒『2011年12月19日 (月) 表展作品のメイキング36 <紐(掛緒)の取り付け>』
『2011年12月20日 (火) 表展作品のメイキング37 <紐(巻緒)の取り付け>』

☆上記のメイキング記事では、紐の取り付けを掛緒と巻緒の二回に分けていますが、今回は一回の記事にまとめて紹介します。

まずは、今回使った紐を紹介します(写真2)。ベージュの下地に黒と黄色で模様が入っています。

1  ←写真2 今回使った紐

それでは、鐶に紐を取り付けましょう。今から取り付ける紐は、掛緒と呼ばれる部分になります(図1)。
*:掛緒は、掛軸を掛けるときに壁面の吊り金具などに掛ける役割を担います。

表装 掛軸解説図2 ←図1 掛軸の模式図(掛軸の裏面)
                        

ここから作業に入ります。はじめに、紐を鐶に通します(写真3)。

2  ←写真3 紐を鐶に通したところ

次に、写真向かって左側の鐶に紐を結いつけます(写真4)。

3_2  ←写真4 左側の鐶に紐を結いつけたところ

左側の鐶に紐を結いつけたら、右側の鐶に紐を結いつけます。写真5は右側の鐶に紐を結いつけたところです。

3  ←写真5 右側の鐶に紐を結いつけたところ

右側の鐶に紐を結いつけることができたら、余分な紐をカットします。これで、掛緒の取り付けができました。

引き続きまして、巻緒を取り付けます(巻緒は、掛緒と同じ紐です。)。

まずは、紐を写真6と写真7のようにして、掛緒の下にくぐらせます。

5  ←写真6 紐を掛緒の下にくぐらせています。

6  ←写真7 紐を掛緒の下にくぐらせています。

紐を写真7のように掛緒の下にくぐらせたら、次は写真8のように紐をつまみます。

7  ←写真8 紐をつまんでいるところ

この状態で、折り返した紐同士を針と糸で縫います(写真9)。(折り返した紐を掛緒に縫い付けるのではありません。)

8  ←写真9 折り返した紐同士を針と糸で縫っているところ

縫い終わると、写真10のようになります。紐の輪の中を掛緒が通っていることが確認できるでしょうか。

9  ←写真10 縫い終わったところ

これで、巻緒の取り付けができました。

最後に、切りっぱなしになっている部分を整えれば完了です。写真11は左側の鐶に結いつけた紐の切り口を、写真12は右側の鐶に結いつけた紐の切り口を、それぞれ整えたところです。(巻緒の縫った部分も整えたのですが、その写真が無くてすみません。)

10  ←写真11 左側の鐶に結いつけた紐の切り口を整えたところ

11  ←写真12 右側の鐶に結いつけた紐の切り口を整えたところ

写真13は掛緒と巻緒の全体的な仕上がりです。

12_2  ←写真13 掛緒と巻緒の全体的な仕上がり

これで、掛軸に紐(掛緒と巻緒)を取り付けることができました。

さてさて、これでやっと掛軸が完成しました(写真14)。

13  ←写真15 完成した掛軸です。

掛軸を作り始めるところから完成まで長かったですが、あたたかくおつきあいくださいましてありがとうございました。

今回のメイキング記事では、掛軸の作成過程の中でも風帯を作る様子にスポットを当ててみました。みなまさに掛軸を少しでも身近に感じていただけたなら幸いです。

ちなみにこの掛軸ですが、店先に掛けたり居間に掛けたりして楽しんでいます☆

掛軸のメイキング記事は今後も続けていきますので、これからもよろしくお願いします。

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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