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2014年11月20日 (木)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その2.表具布の選定>

こんばんは玉木覚です。

今日は、掛軸のメイキング記事をお送りします。今回のメイキング記事の掛軸は、こちら(写真1)です。

1  ←写真1 メイキング記事で紹介する掛軸(真ん中に写っている掛軸)

さて、前回の記事では作品の洗いが出来たところまで紹介しました(写真2、写真3、写真4)。ちなみに、作品の洗いとは、作品を洗浄することです。

2  ←写真2 作品を洗う前

3  ←写真3 作品を洗った後

4   ←写真4 作品の全体像(洗った後)

作品が綺麗になったところで掛軸に使う布の選定に行きたいところですが、その前に作品と今回作る掛軸の仕立てについて触れておきます。

まずは、作品についてです。『信為萬事本(しんをばんじのもととなす)』と書かれています。「信じることはすべての物事の基本となる。」ということでしょうか。作者は東福寺派元管長の林恵鏡老師です。

次に掛軸の仕立てについてです。今回の作品は墨跡ですので、掛軸の仕立ては茶掛(草の行)にしました。作品の雰囲気を損なうことの無いように、落ち着いた雰囲気の掛軸に仕上げました。

:墨跡(ぼくせき)とは、現在では宗教者(特に仏教関係者)による宗教的内容の書跡を総称する言葉として用いられています。本来は禅宗の高僧などの書跡を指すものと言われています。

☆「草の行」に関しては、こちらの記事をご参照ください。
『2011年7月15日 (金) 草の行(掛軸)』

ここからは、表具布の選定の様子を紹介します。紙面の都合で、一文字・中廻・天地に使う表具布を並べた状態で紹介します。写真5が、今回の掛軸に使う表具布です。

5  ←写真5 掛軸に使う表具布(上から、天地、中廻、一文字)

一つ一つの布を見ていきましょう。

一文字に使う布は、竹屋町本金襴です(写真6、写真7)。きれいな植物の文様が描かれています。ちなみに、風帯にもこの布を使います。

6  ←写真6 一文字に使う布(竹屋町本金襴)


7  ←写真7  一文字に使う布(竹屋町本金襴)の拡大

中廻に使う布は、緞子(どんす)です(写真8、写真9)。紺色の下地に植物の文様が描かれています。
(フラッシュの反射がきつくて、布が白っぽく写っています。見難くてすみません。)

8  ←写真8 中廻に使う布(緞子)

9  ←写真9 中廻に使う布(緞子)の拡大

天地に使う布は、無地の布(魚子(ナナコと呼びます。))です。写真10の右と左に写っている無地の布が魚子です。今回は、写真10の左に写っている魚子を使いました。

10  ←写真10 写真10の右と左に写っている無地の布(魚子)のうち、今回は左側の布を使いました。

これで、掛軸に使う表具布が決まりました。次回は本日選んだ布をカットして準備する様子を紹介します。

お楽しみに

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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