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2015年3月25日 (水)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その14.耳折り、その1>

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

写真1は、今回のメイキング記事で作っている掛軸です。写真1の掛軸を作っている様子を、メイキング記事として紹介しています。

1  ←写真1 メイキング記事で紹介する掛軸(真ん中に写っている掛軸)

前回の記事では、天地を付廻す様子を紹介しました。写真2は天地を付廻したところです。
:付廻しとは、増裏まで完了した作品や布を裁断して作品に布を取り付けていく工程です。

●前回の記事はこちらです。⇒『2015年3月 8日 (日) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その13.付廻し、その3>』

6_2  ←写真2 天地を付廻したところ

今日の記事では、耳折の様子を紹介します。ちょっと長くなるので、耳折の様子は2回に分けてお送りします。

☆耳折の工程はこちらの記事をご参照ください。
『2010年11月16日 (火) 表展作品のメイキング⑱(覚ver.)<『耳』を作ります>』
『2011年12月 2日 (金) 表展作品のメイキング25 <耳折>』

耳折の工程では、掛軸の耳と呼ばれる部分を作ります。
○耳とは、掛軸の裏面の両端にある、布を折り返した部分です(写真3参照)。
☆耳の役割については、こちらの記事に譲ります。⇒⇒『2010年11月16日 (火) 表展作品のメイキング⑱(覚ver.)<『耳』を作ります>』
2 ←写真3 掛軸を裏から見たところ。矢印の先にある縦のラインが耳です。

では、今日の作業に入ります。

前回の記事では付廻しが完成したので、今日はその続きです。

まずは、付廻しをした後の不要な布を切り落とします(写真4、写真5)。

1  ←写真4 不要な布を切り落とすために定規をセットしたところ

2  ←写真5 不要な布を切り落としたところ

そして、切り落としたところから1分(約3 mm)内側に定規をセットします(写真6)。

3  ←写真6 切り落としたところから1分(約3 mm)内側に定規をセットしたところ

この状態で千枚通し(別名:ホシツキ)で擦ってカタを付けます(写真7)。

4  ←写真7 千枚通し(別名:ホシツキ)で擦ってカタを付けているところ

ここまでできたら、もう片側も同じことをやります(写真8、写真9、写真10、写真11)。

5  ←写真8 不要な布を切り落とすために定規をセットしたところ

6  ←写真9 不要な布を切り落としたところ

7  ←写真10 切り落としたところから1分(約3 mm)内側に定規をセットしたところ

8  ←写真11 千枚通し(別名:ホシツキ)で擦ってカタを付けているところ

カタを付けるために千枚通しで擦っていますが、力加減を間違えると布を切断してしまうので注意が必要です。千枚通しの先端って意外と鋭いです。誤って布を切断してしまわないように、使っている布や裏打ちの状態を一つ一つ確認して、擦るときの力加減を調節します。
<おまけ>
裏打ちをした布の厚みと硬さは、主に次の二つの要素に分けることが出来ます。一つ目は布本来の厚みおよび硬さ、二つ目は裏打ち紙の厚みおよび硬さです。(他の要因には、裏打ちに使った糊の濃さを挙げることが出来ます。裏打ちに使う糊が濃いと、裏打ちを入れたもの(布や作品)は硬くなります。ですので、糊をちょうど良い濃さに調節して使う必要があります。)

カタを付け終わったら、そのカタを付けたところで布を折っていきます(写真12、写真13、写真14.写真15、写真16)。

11  ←写真12 カタを付けたところで布を折っているところ(しっかりと折るために、竹製のヘラを使っています。)

12  ←写真13 カタを付けたところで布を折っているところ

13  ←写真14 布を折るとこんな感じになります。

14  ←写真15 カタを付けたところで布を折っているところ(しっかりと折るために、竹製のヘラを使っています。)

15  写真16 布を折るとこんな感じになります。

この次は、布を折った部分に糊を付けて耳を作っていきます。
(今日の工程は、耳を作るための下準備です

お楽しみに

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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