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2015年6月 3日 (水)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その20.裏擦り>

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。

写真1は、今回のメイキング記事で作っている掛軸です。写真1の掛軸を作っている様子を、メイキング記事として紹介しています。

1  ←写真1 メイキング記事で紹介する掛軸(真ん中に写っている掛軸)

前回の記事では、八双と軸木の準備の様子を紹介しました(写真2、写真3)。
☆前回の記事は、こちらです。⇒『2015年5月24日 (日) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その19.八双と軸木の準備>』

1  ←写真2 八双の準備が出来たところ


2 ←写真3 軸木の準備が出来たところ

今日の記事では、裏擦りの様子を紹介します。この工程では、掛軸の裏面を数珠で軽く撫でます。そうすることで、掛軸に柔らかさを付与します。
☆裏擦りに関しては、こちらの記事もご参照ください。⇒『2014年7月 6日 (日) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その15.裏擦り>』

早速、裏擦りに行きたいところですが、掛軸は仮張りに掛かっている状態です(写真4)。
(掛軸は総裏を入れてから、仮張りに掛けて乾燥させていましたもんね。⇒『2015年5月12日 (火) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その18.総裏>』

3  ←写真4 仮張りに掛かっている状態の掛軸

まずは、掛軸を仮張りから剥がしましょう。写真5は、竹製のヘラを使って掛軸を仮張りから剥がしているところです。

4  ←写真5 竹製のヘラを使って掛軸を仮張りから剥がしているところ

写真6は、掛軸を仮張りから剥がしたところです。

5  ←写真6 掛軸を仮張りから剥がしたところ

では、掛軸を裏向けにして置きましょう(写真7)。

6  ←写真7 掛軸を裏向けにして置いたところ

裏擦りに入る前に、この状態で掛軸の裏面にイボタ蝋(いぼたろう、ワックスの一種)*1を塗ります。イボタ蝋を塗ることで、掛軸の裏面に艶を与えたり、掛軸を巻き仕舞うときに滑らかになって巻き仕舞いやすくなる、といった効果が期待できます。
*1:『イボタ蠟』とは、イボタカイガラムシ(イボタロウムシ)が作る蠟分を原料として作られます。

写真8はイボタ蝋、写真9はイボタ蝋を掛軸に裏面に塗っているところです。

7  ←写真8 イボタ蝋

8  ←写真9 イボタ蝋を掛軸に裏面に塗っているところ

お待たせしました。ここからやっと裏擦りの工程に入ります。
裏擦りでは数珠を使います(写真10)。

9  ←写真10 裏擦りに使う数珠

裏擦りの工程では、掛軸の裏面を数珠で軽く撫でます(写真11)。このときに、力を入れてゴリゴリと撫でると掛軸にカタが付くことがあるので、力の入れ具合に注意が必要です。ちなみに、、数珠で掛軸の裏面を撫でるときは掛軸の横方向(掛軸の幅の向き)に撫でます。

10  ←写真11 掛軸の裏面を数珠で軽く撫でているところ(これが裏擦りです。)

これで、裏擦りの工程が完了しました。

今日の記事で、掛軸を作る全行程の60%まで出来たあたりです。

次回は、耳すきの工程を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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