« 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その27.風帯の取り付け> | トップページ | 問題点 »

2015年8月22日 (土)

扇子の掛軸(作品の取り外しから完成まで)

こんばんは玉木覚です

四月のブログ記事で、骨が折れた扇子から作品を取り外して、掛軸にする記事を載せました。
☆こちらの記事です。⇒『2015年4月19日 (日) 扇子』

骨が折れた扇子は、こういう状態でした(写真1、写真2)。

1 ←写真1 骨が折れた扇子

2 ←写真2 骨が折れた扇子

では、扇子から作品を取り外します。この扇子は、竹の骨に表面には作品を、裏面には白色の和紙を貼りこんだ構造になっていました。
写真3は、扇子から作品を取り外したところです。写真3の下に写っている紙は、扇子の裏面に貼られていた紙です。

1_2 ←写真3 扇子から作品を取り外したところ

写真4は、作品です。

2_2 ←写真4 作品

早速、作品に裏打ちを入れます。写真5は、二回目の裏打ちである増裏を入れているところです。

3 ←写真5 作品に増裏を入れているところ

次に、掛軸に使う布を選びました。今回の掛軸は、あっさりとした掛軸に仕上げたかったので、一種類の布を使った掛軸にすることにしました。

布は、独特の凹凸を有する金茶色の正絹布にしました(写真6、写真7、写真8)。
同じカメラ(撮影モードも同じ)を使って撮影しているのですが、光の当たり方によって色が若干異なって見えます。

4 ←写真6 掛軸に使う布

5  ←写真7 掛軸に使う布(拡大)

6 ←写真7 掛軸に使う布 (拡大)

使う布が決まったら、布を作品のサイズに合わせた扇面の形にくり抜いて、くり抜いた部分に扇面の作品を張り込みます。そして、総裏を入れて完成した掛軸が、写真8です。

7 ←写真8 完成した掛軸

布が有する凹凸が、独特の趣を演出しています(写真9)。

8 ←写真9 掛軸のアップ

軸先には、紫檀を使いました。軸先を紫檀にするか黒檀にするか考えたのですが、黒檀だと全体の雰囲気が落ち着きすぎて重たくなってしまうので、紫檀の軸先にしました(写真10)。

9 ←写真10 紫檀の軸先

今回の掛軸は、現代の一般住宅(洋室、和室(もちろん床の間も含む))でも気軽に楽しめることを意識して作りました。この掛軸は、シンプルなデザインに軽い色使いにしているので、日常の生活空間に調和して楽しんで鑑賞していただけると思います。

ちなみに、私はこの掛軸を自宅の洋間に飾るつもりです。

使えなくなった扇子をそのまま仕舞いこんでしまわずに掛軸や額にすると、素敵なインテリアとして生まれ変わります。扇子の状態とはまた違った姿で鑑賞することも楽しいですよ☆

<追記>
今回は扇子を掛軸にしましたが、帯や着物を額や屏風にすることもできます。古くなったり汚れたりして使うことが出来なくなった帯や着物も、額や屏風にするとインテリアとして新たに楽しむことが出来ます。
使えなくなった扇子、帯、着物などを表具にして、インテリアとして楽しんでみてはいかがでしょうか。

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

« 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その27.風帯の取り付け> | トップページ | 問題点 »

文化・芸術」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 扇子の掛軸(作品の取り外しから完成まで):

« 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その27.風帯の取り付け> | トップページ | 問題点 »