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2015年10月10日 (土)

表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その1.作品との対面と布の選択>

こんばんは玉木覚です

さて、今日からは掛軸のメイキング記事として、2014年の表展の青年競技大会に出品した掛軸(写真1)を作っている様子をお届けします。

2  ←写真1 2014年の表展の青年競技大会に出品した掛軸

作品はこちらです(写真2)。

1  ←写真2 今回の作品

今回の掛軸は、行の行(図1)に仕立てることにしました。今回の作品はかな作品であることを考えると、掛軸の仕立ては和様作品にしっくりくると言われている行の行が適当であると考えたからです。(和様作品には行の行以外にも好適な様式があることを付け加えておきます。)
☆行の行に関しては、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年7月10日 (日) 行の行(掛軸)』

表装 掛軸解説図1 ←図1 行の行(模式図)

ちなみに、今回の掛軸は作品を大きく見せるために台紙を用いています(台張表具、だいばりひょうぐ)。写真1でいうと、作品周囲のピンク色の部分が台紙です。

では、掛軸に使う布と紙を選んでいきます(写真3、写真4、写真5)。
掛軸が完成した状態をイメージして、そのイメージに近付けるように材料を選んでいきました。

ちなみに、今回使う材料は大きく分けて、①一文字の布(この布を風帯表にも使います)、②中廻しの布、③天地の布(この布を風帯裏にも使います)、④台紙に使う紙、の四種類です。

5  ←写真3 掛軸に使う布と紙を選んでいるところ

6  ←写真4 掛軸に使う布と紙を選んでいるところ

7  ←写真5 掛軸に使う布と紙を選んでいるところ

いろいろな布を試しましたが、写真5の組み合わせで掛軸を作ることにしました。

各布の拡大写真は次のものです(写真6、写真7、写真8)。

9  ←写真6 一文字に使う布(正絹を使った金襴です。風帯表にも使います。)

10  ←写真7 中廻しに使う布(正絹を使った布です。)

11  ←写真8 天地に使う布(正絹を使った布です。風帯裏にも使います。)
*:写真8の布は、パソコン画面上では縞模様が入っているように見えることがありますが、実際には縞模様は入っていません。この布は、無地の布です。

次に、台紙に使う紙について紹介します。台紙には、和紙に金銀をちりばめたような和紙を用いました(写真9、写真10)。

3   ←写真9 台紙に使用した和紙

4  ←写真10 台紙に使用した和紙(拡大)

今回は、この台紙に使う紙の肌裏紙に染紙(美濃紙を染めたもの)を用いて、台紙に色を付けることにしました。写真11は、台紙の下に染紙を置いて、色の変わり方を見たところです。今回は、ピンク色の染紙を台紙の裏打ち紙に用いることにしました。

8  ←写真11 台紙の下に染紙を置いて、色の変わり方を見たところ

これで、掛軸に使う布と紙が決まりました。

次回は、布を必要なサイズにカットする様子を紹介します。布は何メートルもある長さのものをロール状に巻いて保管しているので、必要に応じてロールからカットして使います。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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