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2016年1月14日 (木)

表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その8.増裏>

こんばんは玉木覚です

今日は掛軸のメイキング記事です。この記事では、2014年の表展の青年競技大会に出品した掛軸(写真1)を作っている様子をお届けしています。

2  ←写真1 2014年の表展の青年競技大会に出品した掛軸

前回の記事では、増裏の準備をしている様子を紹介しました(写真2)。
☆前回の記事は、こちらです。⇒『2015年12月20日 (日) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その7.増裏の準備>』

3  ←写真2 増裏に使う裏打ち紙を準備しているところ様子

今日の記事では、増裏の様子を紹介します。
:増裏(ましうら)とは、掛軸を作る工程で二回目に行う裏打ちのことです。掛軸が完成するまでに、裏打ちを3回行います。一回目の裏打ちは「肌裏(はだうら)」、二回目の裏打ちは「増裏(ましうら)」、三回目の裏打ちは「総裏(そううら)」といいます。

☆増裏の様子に関しては、こちらの記事もご覧ください。⇒『2015年1月23日 (金) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その9.増裏>』

増裏の工程では、肌裏を入れたものにもう一度裏打ちを入れます。使用する裏打ち紙は、前回の記事で準備した裏打ち紙です。

増裏の手順は肌裏の手順とほぼ同じです(増裏の手順は、大まかに、次の通りです)。
①.作業台の上に増裏を入れるものを裏向けにして置きます。
②.裏打ち紙に糊を付けます。
③.②の糊を付けた面を、①の上に置きます。
④.③をシュロ刷毛でしっかりと撫でます。
⑤.④を仮張りにかけてしっかりと乾燥させます。

文章ではわかりにくいので、写真を交えながら見ていきましょう。
写真では、裏打ち紙に糊を付けているところ(上記の②)から紹介しています。

1_2  ←写真3 裏打ち紙に糊を付けているところ

裏打ち紙に糊を付け終わったら、その紙を増裏を入れるものの裏面に置きます。
写真4は、物差しを使って糊を付けた裏打ち紙を持ち上げているところです。
(写真4は、上記の工程の③の途中です。)
写真4のようにして裏打ち紙を持ち上げて、増裏を入れるものの裏面に置きます。

2  ←写真4 物差しを使って糊を付けた裏打ち紙を持ち上げているところ

糊を付けた裏打ち紙を持ち上げて、増裏を入れるものの裏面に置いたら、シュロ刷毛でしっかりと撫でます(写真5)。上記の工程の④です。

3  ←写真5 シュロ刷毛でしっかりと撫でているところ

シュロ刷毛でしっかりと撫で終えたら、仮張りにかけてしっかりと乾燥させます(写真6)。上記の⑤の工程です。

8  ←写真7 仮張りにかけて乾燥させているところ

同じ要領で、他のものにも増裏を入れていきます(写真8、写真9)。

4  ←写真8 糊を付けた裏打ち紙を持ち上げているところ

5  ←写真9 シュロ刷毛で撫でているところ

このようにして、増裏を入れていきます。そして、仮張りにかけてしっかりと乾燥させます(写真10)。

7  ←写真10 増裏を入れたものを仮張りにかけて乾燥させているところ

これで、増裏の工程が完了しました。

次回からは、増裏を入れたものを仮張りから剥がして、切り継いでいきます。この工程では、いままでバラバラだった部材が掛軸っぽい形に組みあがっていきます。つまり、作品の周りに台紙や表具布を取り付けていきます。

私はこの切り継ぎの工程は、掛軸が完成するまでの工程の中で特に好きな工程です
(作品が掛軸に仕上がっていく様子が、見た目でわかるので。)

おたのしみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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