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2017年1月10日 (火)

屏風のメイキング記事<その6.ウケかけ>

こんばんは玉木覚です

今日は、屏風のメイキング記事です。

写真1の背景に写っている屏風が、今回の記事で紹介する屏風です。
屏風のサイズは、延し広げた状態で約60 cm ×約60 cmです。屏風としては比較的小型のサイズなので、ちょっとしたインテリアとして使いやすいです。

1  ←写真1 今回作る屏風

前回の記事では、短辺の通りつきができたところまで紹介しました。
写真2は、鉋を使って短辺の通りをついているところです。
☆前回の記事は、こちらです。⇒『2016年12月18日 (日) 屏風のメイキング記事<その5.短辺の通りつき>』

55  ←写真2 鉋を使って短辺の通りをついているところ

☆このメイキング記事では、屏風が出来るまでの雰囲気をお伝えすることが第一の目的です。よって、その雰囲気を優先してお伝えするために、専門的なお話は割愛しています。その点をご了承の上、ご覧くださいませ。

今日の記事では、浮(ウケ)をかけていきます。
ウケというのは、適切な大きさ(四角形)の和紙を屏風の骨下地に張っていきます。
ウケを張るときは、ウケの紙全面に糊を付けて骨下地にべチャッと貼り付けるのではなく、ウケの紙の四方に3 mm程度の幅で糊を付けて骨下地に張り付けます。ウケの四方にしか糊が付いていませんので、ウケの糊が付いていない部分(つまり、ウケの内側)は骨下地からフワフワと浮いた状態になっています。

少し話が脇道にそれますが、ウケの上には上張りがきます。上張りとは、簡単に言うと屏風を鑑賞するときに見える部分(ドンスなどの布、鳥の子などの紙、書や絵画などの作品)のことです。
先ほど記したように、ウケは骨下地からフワフワと浮いています。よって、骨下地からフワフワと浮いているウケの上に上張りをすることで、上張りは骨下地と直接接触しなくなります。上張りと骨下地が直接接触しないということは、上張りが骨下地の微小な凹凸の影響を受けなくなる、上張りが骨下地のアクの影響を受けにくくなる、といった効果を期待できます(他にも調湿効果が期待できますが、話がややこしくなるので割愛します)。

では、ウケをかける作業に入っていきましょう。

まずは、ウケに使う和紙を準備します(写真3)。

1  ←写真3 ウケに使った和紙

この和紙の大きさは、約60 cm × 約90 cmです。この和紙を骨下地の大きさに合わせて、ウケに使いやすいサイズにカットします(写真4)。

2  ←写真4 和紙をウケに使うサイズにカットしたところ

ウケは、骨下地の一面に対して数枚使う場合が多いです。今回の作業では、骨下地の一面に対してウケの紙を4枚使うことにしました。ということは、骨下地の面は表裏合計で四面ありますので、たくさんのウケが必要です(写真5)。

3  ←写真5 必要枚数のウケを準備したところ

必要枚数のウケが準備できたら、骨下地にウケをかけていきます。
まずは、ウケをかける前の骨下地を見ておきましょう(写真6)。

4  ←写真6 ウケをかける前の骨下地

骨下地に、写真7のようにしてウケをかけていきます。

5  ←写真7 ウケをかけているところ

写真8は、骨下地二面にウケをかけたところです。

6  ←写真8 骨下地二面にウケをかけたところ

ウケをかけていない骨下地の面は、まだ二面あります。よって、まだウケをかけていない二面にも同様にしてウケをかけます。

写真8、写真9は、骨下地のすべての面(四面)にウケをかけたところです。

7  ←写真8 骨下地にウケをかけたところ

8  ←写真9 骨下地にウケをかけたところ

これで、ウケをかける工程ができました。

ところで、作品を張りこむ面にはウケを二回かけます。ウケを二回かけることで、ウケを一回かけた時よりも、骨下地と作品がより接触しなくなります。
手間がかかりますが、キレイで長持ちする屏風を作るためにはとても重要な工程です。

次回の記事では、屏風の表面と裏面に布を貼ります。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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