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2017年3月 4日 (土)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その2.表具布の選定>

こんばんは玉木覚です

今日は、掛軸のメイキング記事をお送りします。

今回のメイキング記事では、古い掛軸の作品を使って、新しい掛軸に仕立て直しします。

出来上がった掛軸(仕立て直しをした後)は写真1、古い掛軸(仕立て直しをする前)は写真2です。

ちなみに、今回作った掛軸(写真1)は、行の行という形式の掛軸です。
☆行の形式については、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年7月 7日 (木) 『行』の仕立(掛軸)』

16  ←写真1 2016年表展の一般の部に出品した掛軸(仕立て直しをした後)

33  ←写真2 古い掛軸(仕立て直しをする前)

前回の記事では、古い掛軸から作品を取り出して、裏打ちをめくる工程を紹介しました。
(裏打ちをめくる工程で、作品にあった黄色や茶色のシミは、裏打ち紙をめくるときの水分で取り除くことができました。)
☆前回の記事は、こちらです。⇒『2017年2月15日 (水) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その1.裏打ちのめくり>』

今回の記事では、掛軸に使う布を選ぶ様子を紹介します。
☆布を選んでいる様子は、こちらの記事もご覧ください。⇒『2015年10月10日 (土) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その1.作品との対面と布の選択>』
『2015年10月25日 (日) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その2.布の準備>』

では、布を選んでいる様子を見ていきましょう。

今回の作品は、時代の古いものであり落ち着いた雰囲気を持っていたので、布は派手にならず落ち着いた色目と柄のものを探しました。
写真3は、作品にいろいろな布を合わせているところです。

1  ←写真3 作品にいろいろな布を合わせているところ

いろいろな布を合わせた結果、次の布を使うことにしました。
●一文字→金襴(写真4)
●中廻し→三丁上遠州(写真5)
●天地→魚子(ナナコ)(写真6)

2  ←写真4 一文字に使う布(金襴)

4  ←写真5 中廻しに使う布(三丁上遠州)

5  ←写真6 天地に使う布(魚子(ナナコ))

この三つの布を組み合わせると、写真7のようになります。

7_2  ←写真7 三つの布を組み合わせて作品と合わせたところ

ちなみに、一文字を違う布(金襴)にするかどうかで悩みました。その一文字の布は、写真8です。

3  ←写真8 一文字の布の第二候補(金襴)

この写真8の布だと、写真9のようになります。

6  ←写真9 写真8の布を使って作品に合わせたところ

写真8の布を一文字に使うと、一文字の布が目立ちすぎます。ですので、写真8の金襴を一文字に使うことはやめました。

ということで、最終的に写真7の組み合わせで掛軸を作ることに決めました。

次回の記事では、布を掛軸に必要な分だけ準備していきます。
布はロールの状態で保管しているので、ロールから必要な分だけカットして使っていきます。

次回もお楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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