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2017年4月24日 (月)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その10.付廻し、その2>

こんばんは玉木覚です

今日は、掛軸のメイキング記事をお送りします。

今回のメイキング記事では、古い掛軸の作品を使って、新しい掛軸に仕立て直しします。

出来上がった掛軸(仕立て直しをした後)は写真1、古い掛軸(仕立て直しをする前)は写真2です。

ちなみに、今回作った掛軸(写真1)は、行の行という形式の掛軸です。
☆行の形式については、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年7月 7日 (木) 『行』の仕立(掛軸)』

16  ←写真1 2016年表展の一般の部に出品した掛軸(仕立て直しをした後)

33  ←写真2 古い掛軸(仕立て直しをする前)

前回の記事では、作品に一文字を付廻す様子を紹介しました(写真3)。

111  ←写真3 作品に一文字を付廻したところ

☆前回の記事は、こちらです。⇒『2017年4月21日 (金) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その9.付廻し、その1>』

今日の記事では、前回の記事に引き続いて付廻しの様子を紹介します。
前回の記事では、一文字の付廻しを行ったので、今日は中廻しを付廻していきます。

★中廻しとは、一文字を付けた本紙の周りを取り囲むものです。特に本紙左右部分の垂直縁を『柱』と呼びます。(図1参照)
表装 掛軸解説図1 ←図1 掛軸の模式図

☆付廻し(「切り継ぎ」)の工程に関しては、こちらの記事もご参照ください。

『2016年2月 4日 (木) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その10.付廻し②>』 

☆☆付廻し(「切り継ぎ」)の工程に関しては、こちらの記事も併せてご参照ください。
『2015年2月 4日 (水) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その10.付廻しの準備>』
『2015年2月18日 (水) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その11.付廻し、その1>』
『2015年3月 5日 (木) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その12.付廻し、その2>』
『2015年3月 8日 (日) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その13.付廻し、その3>』

では、早速作業に入りましょう。

まずは材料の確認です。
写真4は掛軸の中廻し(柱)に使う布、写真5は掛軸の中廻しの上と下に使う布です。

1_2  ←写真4 中廻し(柱)に使う布

2_3  ←写真5 中廻しの上と下に使う布

中廻しに使う布は柄がありますので、掛軸が完成した時にどのように柄が見えるかを考えながら付廻しの作業を行います。つまり、掛軸が完成した時に柄が綺麗に見えるように注意して、布をカットして一文字と作品の周りに継いでいきます。
写真6は、作品の上辺の一文字に対して、中廻しの柄の見え方を確認しているところです。

3_2  ←写真6 作品の上辺の一文字に対して、中廻しの柄の見え方を確認しているところ

次に、作品の左右の柄の見え方を確認します。
写真7は、作品に向かって右側の柄の見え方を確認しています。

4_2  ←写真7 作品に向かって右側の柄の見え方を確認しているところ

そして、次に写真7の柄の見え方に合わせて、中廻し(柱)の布を置いてみます(写真8)。

5_2  ←写真8 写真7の柄の見え方に合わせて、中廻し(柱)の布を置いたところ

これで、作品に向かって右側の中廻し(柱)の柄の見え方を確認することができました。
写真には載せていませんが、作品に向かって左側の中廻し(柱)の柄の見え方も、同様にして確認しました。

柄の確認ができたところで、中廻し(柱)の布を最適な大きさにカットします(写真9、写真10)。

6_2  ←写真9 中廻し(柱)の布を最適な大きさにカットしているところ

7  ←写真10 中廻し(柱)の布を最適な大きさにカットしたところ

続いて、中廻しの上と下に使う布を適切な大きさにカットします(写真11)。

8  ←写真11 中廻しの上と下に使う布を適切な大きさにカットしたところ

ここまでで、中廻しの布の準備ができました。

ここからは、中廻しの布を作品の周りに継いでいきます。
まずは、中廻し(柱)を作品の周りに継ぎます(写真12、写真13、写真14、写真15)。

9  ←写真12 中廻し(柱)に糊をつけているところ

10  ←写真13 作品の上に糊をつけた中廻し(柱)を置いているところ

11  ←写真14 紙を当てて糊しろ部分を撫でているところ

12  ←写真15 作品に中廻し(柱)を継いだところ

13  ←写真16 作品に中廻し(柱)を継いだところ

14  ←写真17 作品に中廻し(柱)を継いだところ

これで、作品に中廻し(柱)を継ぐことができました。
続いて、中廻しの上と下を継いでいきます。

まずは、中廻しの上から継いでいきましょう。
写真18のように、中廻し(柱)の余分な部分をカットします。

15  ←写真18 中廻し(柱)の余分な部分をカットしたところ

ここに、中廻しの上の布を継ぎます(写真19)。

16  ←写真19 中廻しの上の布を継いだところ

同様にして、中廻しの下の布を継ぎます(写真20、写真21)。

17  ←写真20 中廻し(柱)の余分な部分をカットしたところ

18  ←写真21 中廻しの下の布を継いだところ

これで、中廻しの布を継ぐことができました。
写真22は、中廻しの布を継いだ全体像です。

19  ←写真22 中廻しの布を継いだ全体像

中廻しの布を付廻し(切り継ぎ)することができたら、次は天地の布を付廻し(切り継ぎ)していきます。

お楽しみに

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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