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2017年6月19日 (月)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その16.風帯の作製、その①>

こんばんは玉木覚です

今日は、掛軸のメイキング記事をお送りします。

今回のメイキング記事では、古い掛軸の作品を使って、新しい掛軸に仕立て直しします。

出来上がった掛軸(仕立て直しをした後)は写真1、古い掛軸(仕立て直しをする前)は写真2です。

ちなみに、今回作った掛軸(写真1)は、行の行という形式の掛軸です。
☆行の形式については、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年7月 7日 (木) 『行』の仕立(掛軸)』

16  ←写真1 2016年表展の一般の部に出品した掛軸(仕立て直しをした後)

33  ←写真2 古い掛軸(仕立て直しをする前)

前回の記事では、軸木と八双を作る様子を紹介しました(写真3)。

55  ←写真3 軸木を作っているところ

☆前回の記事は、こちらです。⇒『2017年5月28日 (日) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その15.軸木と八双の作製>』

今日からは、二回の記事に分けて風帯を作る様子を紹介します。

☆風帯を作っている様子は、こちらの記事もご覧ください。
『2016年4月13日 (水) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その15.風帯の作製、その①>』
『2016年4月22日 (金) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その16.風帯の作製、その②>』
『2016年5月10日 (火) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その17.風帯の作製、その③>』

『2014年8月14日 (木) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その19.風帯を作る①>』
『2014年8月24日 (日) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その20.風帯を作る②>』
『2014年8月27日 (水) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.) <その21.風帯を作る③>』

☆☆風帯については、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年6月16日 (木) 風帯(ふうたい)』

今回作った風帯は、写真4のタイプと同じように掛軸の上辺から二本垂らすタイプのものです。

1  ←写真4 風帯

風帯は、風帯表と風帯裏という二つの布を一つに組み合わせて作ります。つまり、風帯を作るためには二種類の布が必要です。

ということで、風帯の材料である布を確認しておきましょう。

●風帯表⇒一文字と同じ布(金襴)(写真5)
●風帯裏⇒天地と同じ布(魚子)(写真6)

10  ←写真5 風帯表に使用した布です。一文字と同じ布(金襴)

1  ←写真6 風帯裏に使用した布です。天地と同じ布(魚子)

これらの布を使って、風帯を作っていきます。

まずは、風帯表を準備する様子を見ていきましょう。

風帯表の布は柄がありますので、風帯が完成した時にどこの柄を見せるかということを考えながら作業を進めます(写真7)。
例えば、花の柄を見せたいなら、風帯が完成した時に花の柄が風帯の真ん中に見えるように計算して作業を行います。

11  ←写真7 風帯表の布に定規を置いて、柄の見え方を確認しているところ

柄の見え方を確認したら、布の余分な部分をカットします(写真8)。
(布を裏向けにしてカットしていますが、これは布をカットした時に繊維がほつれることを防ぐためです。)

12  ←写真8 余分な部分をカットしているところ

次に、ホシツキを使って布の裏側にカタをつけます(写真9、写真10)。
このカタが風帯表と風帯裏を一つに組み合わせるときに、重要な役割を果たします。

13  ←写真9 ホシツキを使って布の裏側にカタをつけているところ

14  ←写真10 ホシツキを使って布の裏側にカタをつけているところ

ホシツキを使って布の裏面にカタをつけたら、カットします(写真11)。

15_2  ←写真11 カットを終えたところ

これで、風帯一本分の風帯表の布が準備できました。
掛軸には風帯が二本ありますので、同様にしてもう一つ風帯表を準備します(写真12、写真13、写真14)。

16  ←写真12 ホシツキを使って布の裏側にカタをつけているところ

17  ←写真13 ホシツキを使って布の裏側にカタをつけているところ

18  ←写真14 カットしているところ

これで、風帯二本分の風帯表の布が準備できました。

続いて、風帯裏の準備をします(写真15、写真16、写真17)。
風帯裏の準備は風帯表の時と同じ手順で行いますが、風帯裏の布は無地なので風帯表の時のように柄の見え方を考える必要がありません。

2  ←写真15 ホシツキを使って布の裏側にカタをつけているところ

3  ←写真16 ホシツキを使って布の裏側にカタをつけているところ

4  ←写真17 カットしているところ

これで、風帯一本分の風帯表の布が準備できました。

掛軸には風帯が二本ありますので、同様にしてもう一つ風帯裏を準備します(写真18、写真19、写真20)。

6  ←写真18 ホシツキを使って布の裏側にカタをつけているところ

7_2  ←写真19 ホシツキを使って布の裏側にカタをつけているところ

8  ←写真20 カットしているところ

これで、風帯二本分の風帯裏の布の準備ができました(写真21)。

9  ←写真21 風帯裏の布(風帯二本分)

写真22は、風帯表と風帯裏の布を並べたところです。

19  ←写真22 風帯表と風帯裏の布を並べたところ

次回の記事では、風帯表と風帯裏を一つに組み合わせる様子を紹介します。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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