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2017年8月24日 (木)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その22.風帯の取り付け>

こんばんは玉木覚です

今日は、掛軸のメイキング記事をお送りします。

今回のメイキング記事では、古い掛軸の作品を使って、新しい掛軸に仕立て直しします。

出来上がった掛軸(仕立て直しをした後)は写真1、古い掛軸(仕立て直しをする前)は写真2です。

ちなみに、今回作った掛軸(写真1)は、行の行という形式の掛軸です。
☆行の形式については、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年7月 7日 (木) 『行』の仕立(掛軸)』

16  ←写真1 2016年表展の一般の部に出品した掛軸(仕立て直しをした後)

33  ←写真2 古い掛軸(仕立て直しをする前)

前回の記事では、掛軸に八双を取り付ける様子を紹介しました(写真3)。
☆前回の記事は、こちらです。⇒『2017年8月12日 (土) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その21.八双の取り付け>』

77  ←写真3 掛軸に八双を取り付けているところ

今日の記事では、掛軸の上端に風帯を取り付ける様子を紹介します。

☆風帯の取り付けに関しては、こちらの記事もご覧ください。⇒『2016年7月21日 (木) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その23.風帯の取り付け>』

☆風帯とは、掛軸の上端から下がっている二つの布です。(写真4)
:風帯にはいくつかのタイプがあるのですが、掛軸の上端から二つの布が下がっているタイプ(写真4)を見かけることが多いと思います。

☆風帯については、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年6月16日 (木) 風帯(ふうたい)』

1  ←写真4 風帯

では、今日の本題に入ります。

まずは、掛軸に風帯を取り付ける位置を決めて、その位置に風帯を置いてみましょう(写真5)。

1  ←写真5 掛軸に風帯を置いたところ

この位置に風帯を取り付けます。
風帯は、針と糸を使って掛軸の八双部分に結いつけます。
写真6は、風帯を掛軸に結いつける作業に使った針と糸です。
この針と糸は、一般的なお裁縫に使われるものです。

2  ←写真6 風帯を掛軸に結いつける作業に使った針と糸(一般的なお裁縫に使われるものです。)

では、実際に縫っていきましょう。
写真7は、縫う前の状態です。

3  ←写真7 縫う前の状態

ここから針と糸を使って縫っていきます(写真8)。
掛軸から風帯が取れることのないように、しっかりと縫い付けます。

4  ←写真8 針と糸を使って縫っているところ

写真9、写真10は、縫う作業が終わったところです。

5  ←写真9 縫う作業が終わったところ

6  ←写真10 縫う作業が終わったところ

写真11は、一本の風帯を掛軸に結いつけたところを表から見た様子です。

風帯は掛軸に二本ありますので、同じようにして二本目の風帯を掛軸に結い付けます。

7  ←写真11 一本の風帯を掛軸に結いつけたところを表から見た様子

写真12、写真13は、二本目の風帯を掛軸に結いつけたところです。

8  ←写真12 二本目の風帯を掛軸に結いつけたところ

9  ←写真13 二本目の風帯を掛軸に結いつけたところ

これで、掛軸に風帯を取り付けることができました。

最後に、風帯を金鎚で軽く叩いて、風帯に折れ癖を付けます(写真14、写真15)。
(この折れ癖を付けないと、掛軸を巻き仕舞う時に風帯を綺麗に折りたたんで仕舞うことができないです。)

10  ←写真14 風帯に折れ癖を付けているところ

11  ←写真15 風帯に折れ癖を付けているところ

これで完成です(写真16)。

12  ←写真16 風帯の取り付けが完成したところ(折れ癖を付けたあと)

次回は、八双部分に座金と鐶(かん)と呼ばれる金具を取り付けます。
鐶(かん)は、軸紐を取り付けるための重要な部材です。

お楽しみに~

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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