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2017年9月11日 (月)

表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その25.紐(巻緒)の取り付け>

こんばんは玉木覚です

今日は、掛軸のメイキング記事をお送りします。

今回のメイキング記事では、古い掛軸の作品を使って、新しい掛軸に仕立て直しします。

出来上がった掛軸(仕立て直しをした後)は写真1、古い掛軸(仕立て直しをする前)は写真2です。

ちなみに、今回作った掛軸(写真1)は、行の行という形式の掛軸です。
☆行の形式については、こちらの記事をご参照ください。⇒『2011年7月 7日 (木) 『行』の仕立(掛軸)』

16  ←写真1 2016年表展の一般の部に出品した掛軸(仕立て直しをした後)

33  ←写真2 古い掛軸(仕立て直しをする前)

前回の記事では、鐶(かん)に紐を結いつける様子を紹介しました(写真3)。
この鐶に結いつけた紐が、掛緒と呼ばれる部材になります(図1)。
☆前回の記事は、こちらです。⇒『2017年9月 8日 (金) 表展作品のメイキング記事(一般の部 ver.)<その24.紐(掛緒)の取り付け>』

33  ←写真3 鐶に紐を結いつけているところ

今日の記事では、前回の記事で取り付けた掛緒に巻緒を取り付けます。
掛軸に巻緒を取り付けると、掛軸の完成です
☆巻緒の取り付けについては、こちらの記事もご参照ください。⇒『2016年9月30日 (金) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その26.紐(巻緒)の取り付け>』

<おまけ>

本日取り付ける紐は、掛軸の中で巻緒と呼ばれる部分です(図1)。

*:巻緒は、掛軸を巻き仕舞うときに掛軸を巻き留めるための紐です。

表装 掛軸解説図2 ←図1 掛軸の模式図(掛軸の裏面)

では、今日の本題に入ります。

巻緒には、掛緒に使用した紐と同じ紐を使用しました(写真4)。

111  ←写真4 巻緒に使用した紐(掛緒に使用した紐と同じもの)

ここからは、作業に入ります。

まずは、掛緒に紐を通します(写真5)。

2  ←写真5 掛緒に紐を通したところ

そして、掛緒に通した紐で小さな輪を作ります(写真6)。

3  ←写真6 小さな輪を作ったところ

ここで、お裁縫に使う針と糸を準備します(写真7)。

1  ←写真7 お裁縫に使う針と糸

ここから、針と糸を使って写真6の輪が崩れないように紐を縫っていきます(写真8、写真9)。
☆ここでは、折り返した紐同士を縫って輪が崩れないようにしています。掛緒に紐を縫い付けいているのではありません。

4  ←写真8 針と糸を使って、輪が崩れないように縫っているところ

5  ←写真9 針と糸を使って、輪が崩れないように縫っているところ

縫い終わったら、紐の余分な部分をカットして、その切り口を糊で整えます(写真10)。

6  ←写真10 紐の切り口を糊で整えたところ

これで、掛緒に紐を取り付けることができました(写真11)。
掛緒に取り付けた紐が、巻緒になります。

7  ←写真11 掛緒に紐を取り付けたところ

あとは、掛軸を巻き仕舞って、実際に必要な長さに紐をカットします(写真12)。

8  ←写真12 掛軸を巻き仕舞って、実際に必要な長さに紐をカットしているところ

紐をカットすると、写真13のようになります。
これで、掛軸が完成しました。

9  ←写真13 紐をカットしたところ(掛軸の完成)

今回のメイキング記事も長くなりましたが、最後までお付き合いをくださいましてありがとうございました。

掛軸が出来上がるまでにはたくさんの工程があるのですが、その各工程の雰囲気が少しでもお伝えできていれば幸いです。また、メイキング記事をご覧になった方が、掛軸を今よりもより身近に感じてもらえると嬉しいです。

この掛軸は、当店の玄関の床に時々掛けて楽しんでいます。

次回のメイキング記事では、私が表展の青年競技大会に出品した掛軸を紹介します。

お楽しみに

表具師 玉木楽山堂

http://www.tamakirakuzando.com/

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