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2018年3月17日 (土)

表展作品のメイキング記事(青年競技大会 ver.)<その10.紐の取り付け、完成>

こんばんはnewmoon玉木覚ですhappy01

今日は、メイキング記事の続きです。

前回の記事から間が空いて、すみません。

このメイキング記事では、2015年の表展の青年競技大会に出品した掛軸(写真1)を作っている様子を紹介します。

いつものメイキング記事ですと、掛軸ができるまでの工程を一つ一つ紹介していますが、今回のメイキング記事では、二つから三つの工程を一つの記事にまとめて紹介していきます。
今日で、この掛軸は完成します。
長らくお付き合い下さったみなさま、ありがとうございます。

1_3  ←写真1 2015年の表展の青年競技大会に出品した掛軸

前回の記事では、八双に座金と鐶(かん)を取り付ける様子を紹介しました(写真2)。

☆前回の記事は、こちらです。⇒『2018年2月24日 (土) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会 ver.)<その9.座金と鐶(かん)の取り付け>』

33  ←写真2 八双に座金と鐶(かん)を取り付けているところ

今日の記事では、掛軸に掛緒と巻緒を取り付ける様子を紹介します。

この工程を経て、掛軸が完成します。

*前回の記事で八双に取り付けた鐶に軸紐を取り付けると、その部分が掛緒になります(図1)。また、掛緒に軸紐を取り付けると、その部分が巻緒になります(図1)。

☆軸紐の取り付けは、こちらの記事もご参照ください。
『2016年9月18日 (日) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その25.紐(掛緒)の取り付け>』
『2016年9月30日 (金) 表展作品のメイキング記事(青年競技大会の部 ver.) <その26.紐(巻緒)の取り付け>』

10_2 ←図1 掛軸(裏面)の模式図

では、今日の本題に入りましょう。

今回使用した軸紐は、白茶の軸紐です。この軸紐は特殊なものではなく、広く一般的に使用されているものです。

まずは、掛緒を作るところから見ていきましょう。
はじめに、この軸紐を鐶の丸い穴に通します(写真3)。

1_2  ←写真3 軸紐を鐶の丸い穴に通したところ

軸紐を鐶の丸い穴に通したら、向かって左側の鐶に軸紐を結いつけます(写真4)。

2_2  ←写真4 向かって左側の鐶に軸紐を結いつけたところ

続いて、向かって右側の鐶に軸紐を結いつけます(写真5)。

3  ←写真5 向かって右側の鐶に軸紐を結いつけたところ

そして、軸紐の切った部分を、糊を使って写真6と写真7のように整えます。

4  ←写真6 軸紐の切った部分を糊を使って整えたところ

5  ←写真7 軸紐の切った部分を糊を使って整えたところ

これで、掛緒を取り付けることができました。
(鐶に結いつけた軸紐が、掛軸の中の掛緒と呼ばれる部分になります。)

掛緒ができたら、次は巻緒を取り付けます。
巻緒には、掛緒と同じ軸紐を使います。

まずは、掛緒と八双の間に軸紐を通します(写真8)。

6  ←写真8 掛緒と八双の間に軸紐を通したところ

次に、写真9のように、軸紐を短く折り返して、折り返した先端を指でつまみます。

7  ←写真9 軸紐を短く折り返して、折り返した先端を指でつまんだところ

ここで、お裁縫道具の針と糸を準備します(写真10)。

8  ←写真10 お裁縫道具の針と糸

この針と糸で、軸紐を短く折り返した部分を縫います(写真11)。
*この工程では軸紐の短く折り返した部分を縫っているだけです。折り返した部分を掛緒に縫い付けているわけではありません。

9  ←写真11 軸紐を短く折り返した部分を縫っているところ

写真12は、軸紐を短く折り返した部分を縫い終わったところです。

10  ←写真12 軸紐を短く折り返した部分を縫い終わったところ

そして、写真12の軸紐が開いている部分を糊で写真13のように整えます。

11  ←写真13 写真12の軸紐が開いている部分を糊で整えたところ

写真14は、写真13の様子を少し離れて見たところです。

12  ←写真14 写真13の様子を少し離れて見たところ

これで、巻緒を取り付けることができました。

最後に、巻緒で掛軸を巻き仕舞います(写真15)。

13  ←写真15 巻緒で掛軸を巻き仕舞ったところ

そして、最適な長さで軸紐をカットします(写真16)。

14  ←写真16 最適な長さで軸紐をカットしたところ

これで、掛軸が完成しました。

写真17は、完成した掛軸を掛けたところです。

15  ←写真17 完成した掛軸を掛けたところ

最後まであたたかくお付き合いをしてくださった皆様、本当にありがとうございます。

今回の掛軸の付廻し(切り継ぎ)の工程は、今までのメイキング記事で紹介することが多かった「行の行」や「草の行」の掛軸とは違った方法をしています。しかし、布の準備や裏打ちの方法など、基本的な部分は「行の行」や「草の行」の掛軸と同じ要領ですので、その部分はおなじみの様子だったと思います。

表展会場にいると、ご来場者様から「この掛軸ってどうやって作っているの?」といったご意見を頂くことがあります。出品している私たちにとって、興味を持って展示作品を見て頂けることはとても幸せなことだと思っています。

これからも、掛軸のメイキング記事はこのブログに掲載していく予定ですが、掛軸以外のテーマの記事もちょこちょこと掲載していく予定です。

これからも、当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

表具師 玉木楽山堂

https://www.tamakirakuzando.com/

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